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「世界を舞台に働きたい」「グローバルな人材になりたい」と思う。だけど、どうすればそうなれるのかわからない。これが私の最大の悩みでした。そして今も悩んでいるし、同じ悩みを抱えている人から相談を受けます。

そんな時、私はすでにグローバルに活躍している人や、こうなりたいと思う人、いわゆるロールモデルとなりそうな人の経歴を参考にします。具体的な方法がわかることもあるし、何よりモチベーションを維持することができます。

 

先人はどんな道を歩んできたのか

本屋をフラフラしていると『世界級キャリアのつくり方』(東洋経済)という本が目についたので、早速読んでみることに。著者は医師・日本学術会議会長の黒川清氏と一橋大学大学院教授の石倉洋子氏です。

黒川さんは東大の医学部出身のお医者さんで、生粋のエリート家系に育った人です。ただ、初めて留学をしたのは32歳の時と少し遅め。職業はもちろんお医者さんで、教鞭もとっておられます。

一方石倉さんは上智大学在学時に留学をされていますが、卒業後は定職につかず、フリーター状態で通訳の仕事をされていました。その後はアメリカの大学院でMBAを取られたり、マッキンゼーで働いたり、こちらも素晴らしいご経歴という感じです。

 

・・・。

 

皆さんはこのような経歴を見てどう思いますか?私はいつも「ダメだ、話にならん。レベルが違いすぎて参考にならない」と思ってしまいます。でもそこで腐っても何も生まれないので、必死に自分に活かせる部分を探しました。すると、ある一つのメッセージが見えてきました。

 

そもそも、国際派プロになりたいですか?

国際派プロを名乗るお二人がまず主張しているのが「国際派プロフェッショナルにならないと、将来(の日本もあなたも)まずいよ」ということです。

その理由は色々と語られているのですが、私には「大前提として、国際派プロになりたいの?本気で思っているの?」と個人の覚悟を試されているように感じました。

そもそも「国際派プロフェッショナル」とは一体何なのか。石倉さんは、国際派プロになるためにはまずプロフェッショナルになる必要があると言っています。そしてプロフェッショナルは次のように定義されています。

 

アマチュアとは桁違いの知識と技術をもち、それを武器にして、組織ではなく、個人で勝負ができる人である。さらに、私がプロフェッショナルの要件として重要だと思うのは、「パッション」と「プライド」である。

 

続けざまに、国際派プロになるための細かい要件が13個も設定されています・・・。詳細は割愛しますが、これは果てしない道のりだ・・・。

ある意味ここで覚悟を決められないと、先を読み進めても参考にならないのかもしれません。最初に厳しい現実を見せ、それでも本当にそうなりたいのか?と問いかけてくるのは、二人の優しさかもしれません。

 

留学での自立経験が「個人」として戦う土壌を作る

仮に覚悟が決まったとして読み進めると、次の章には「国際派プロになるためのキャリアステップ」と題し、20代・30代のうちにやるべきことが書かれています。

中でも特に印象に残ったやるべきことがこの二つでした。

 

20代:少なくとも一年程度の海外留学をする。海外に長期間留学することで、何もかも自分自身で決めなくてはいけない状況に自然と身を置ける。結果の責任が全て自分に返ってくるので、リスクにも気をつけられるようになる。

30代:群れから距離を置き、個人として存在する。組織の価値観や行動様式に自分を合わせていないと不安なうちは、自分の知識や技術を武器にして世界で勝負するプロを目指すことは難しい。小さいことでいいから、自分で意思決定をし、責任を取り、結果を出す経験が大事。

 

つまりここでも、「個人として勝負できる人間になりたい?」と問われているのです。もし答えがイエスなら、行動に移しなさい、海外留学は絶好の環境だよ、と。

確かにこの点は同感です。私が留学していた頃はネットもSNSもなかったので、何かを決めるとき、調べたり気軽に日本の友達に相談することはできませんでした。全てが自分次第。自分で考えて行動するクセは、この時身につきました。

30代への提言も同感です。同感というより痛感しています。

少し話はズレますが、人は「ブランド(会社の実績)」「商品・サービス」「人(営業パーソン、販売員)」の3つの要素を判断してモノを買うといわれます。会社のブランド力も商品力も高ければ、人がイマイチでも売れます。恥ずかしい話ですが、私は新卒で入社した大手企業時代、自分をそこそこ売れる営業だと思っていました。しかし、日本企業の名前が全く通用しない海外で働いた時、思うように売れない壁にぶつかりました。その時悟りました。あぁ、売れてたのは自分の力じゃなくて会社の力だったんだ、と。

 

国際派プロになるためには、ブランド=商品=人=自分という図式のため、必然的に自分自身を高めていかなければいけません。そのためにはいつまでも「△△会社の××です」ではなく、個人として存在することを意識しろ、ということなのだと思います。

確かにいい年したオジさんが、時々「俺は△△会社なんだぞ!」と威張っているの見ると「会社じゃなくてあなたは何をしてきたの?」と言いたくなってしまう。どんなに英語を話せても、海外赴任をしていても、会社に依存する人は国際派プロとは言えないのかもしれません。

だからといって、会社を辞めろというわけではありません。個人で戦うという意識を持つだけでも、明日からの行動が変わるのではないでしょうか。

まとめ

この本を読んで、改めて自分は何がしたいのかを考えました。

夢や目標を達成するために国際派プロになる方が良いのならば、お二人が言う厳しい環境に身を置き続けないといけないのかもしれません。中途半端な環境に身を置けば、中途半端な成長しか待っていないんだろうと思います。

まずは、国際派プロとして生きていく覚悟を決めないといけないのかもしれないですね。黒川さん、石倉さんから素敵なメッセージをもらったと思いました。

他人の経歴やアドバイスは参考になりますが、実行に移すかどうかはあなた次第です!あなたは国際派プロを目指しますか?

 

 

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1985年生まれ 東京都出身

経営コンサルティング会社へ新卒で入社。その後シンガポールの現地法人へ転職し採用業務に携わる。日本人の海外就職斡旋や、アジアの若者の日本就職支援に携わったのちフリーランスとして独立。現在は開発コンサルタントとして国際開発援助やソーシャルビジネス支援に従事。