IELTS試験の基本を解説|誰が受ける?メリット・デメリットは?

今回の記事では、IELTS をこれから勉強しようかなと考えている方にむけて、 IELTS 試験の基本について解説していきます。

  • 留学や海外移住に興味があって色々調べていたら、どうやら IELTS が必要らしい
  • 大学受験用に IELTS を取っておくと良いとお勧めされた
  • 英語の資格を探していたら IELTS という試験があることを知った

この記事を読むと、IELTS が

  • どんなテストなのか
  • IELTS を受けるべき人(対象者)は誰か
  • どんなデメリットがあるか
  • どんなメリットがあるか

についてイメージして頂けると思います。

また、すでに勉強を始めたけど「本当にIELTS で合ってるのかな?」と不安に思っている方にも参考になると思います。ぜひ最後までお読みください。

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IELTSの基本概要

IELTS とはどんな試験か

IELTS は International English Language Testing System の略で、「アイエルツ」と読みます。

世界で 12,500以上の機関が採用しているテストで、毎年400万人以上が受験しています。日本では年間3~4万人が受験しているらしいです。

 
Ringo
ちなみに TOEIC の日本人受験者数は年間200万人程度、英検は400万人ほどなので、日本の中ではまだまだ受験者数は少ないです。

ただ最近では日本の大学入試でも、IELTSのスコアを持っていると優遇措置が受けられることもあって、年々受験者数は増加しています。

英検やTOEICも良い試験ですが使える範囲は国内がメインなので、海外を目指す人は IELTS のような世界に通用する英語力の証明がとても有効です。

ペーパー版、コンピュータ版、オンライン版と受け方も豊富です。例えば東京のコンピュータ版であれば、ほぼ毎日受けられます。

試験時間は約時間で、結果はコンピュータ版なら5日以内、ペーパー版だと13日後にわかります。

オンライン版はネットさえつながれば自宅から受けられるとても便利なテストですが、スコアを提出する先によっては認めていない機関もありますので注意が必要です。受ける前にきちんと確認しておきましょう。

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IELTSはどの運営団体?

IELTS はジェネラルとアカデミックの2種類

IELTS には General(ジェネラル) Academic(アカデミック)2種類があります。

簡単に言うと、ジェネラルは移住を希望する人向けアカデミックは英語圏の国に留学する人向けのテストです。

両方ともリーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4技能から構成されています。

ジェネラルとアカデミックでは、リスニングとスピーキングは試験内容は同じですが、リーディングとライティングが異なります

ジェネラルのリ-ディングはパンフレットや広告など日常で目にする資料が出題されます。ライティングも手紙を書くといった一般的なトピックです。

一言で言えば、英語圏の国で生活できるレベルの英語力が測定されているということ。

一方アカデミックは、リーディングもライティングも学術的な論文が中心です。ライティングでは、棒グラフなどを客観的に説明したり、とある主張に対して自分の意見を論理的に述べることなどが求められます。

一言で言えば、英語圏の高等教育機関で勉強できるレベルの英語力が測定されるということです。

この記事では、ここから先はアカデミックを前提に解説していきます

TOEFL®(トーフル)との比較

皆さんの中には、留学を考えていて TOEFL® とどちらを受けるか悩んでいる方もいるかもしれません。

IELTS と TOEFL®(トーフル)は世界的な2大アカデミック英語試験です。

これら二つの試験の違いをざっくり言うと、IELTS はイギリス英語、TOEFL® がアメリカ英語です。

個人的な感想になりますが、IELTSは

  • リスニング:基本はイギリス英語 + 色んな国のアクセントに慣れる必要がある
  • リーディング:内容が若干 TOEFL®よりとっつきやすく面白い
  • ライティング:採点基準が厳しく高得点が取りにくい
  • スピーキング:対面なので、コンピュータに吹き込むよりも話しやすい

という感じです。

私は両方受けたことがありますが(IELTS 8.0、TOEFL iBT® 113点)、結局どちらを受けても正確に実力が点数に反映されるという印象です。

 
Ringo
よっぽど「イギリス英語が苦手です!」という方でない限りは、アメリカ留学を目指している方でもIELTSは使えます。

IELTS のスコアについて

IELTS は1(初級者) から9(上級者)の9段階評価で、「バンドスコア」と呼ばれます。

リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの各スキル別に採点され、総合評価としてオーバーオール(OAと表記します)のスコアが与えられます。

大学留学の場合は OA 5.5~6.0大学院留学の場合は OA 6.0~6.5が一つの目安となります。

で、これは私の完全な所感なのですが、IELTSってなぜか 0.5 刻みなんですよね。この「0.5」という数値設定が、全ての受験者を惑わしている!!と思っています。

0.5ってなんか小さく見えますけど、TOEIC だと最大で 100点分くらいの差、TOEFL iBT だと20点分くらいの差があるんです。

だから、現在 OA 4.5 の人が OA 6.5を目指す場合 「たった2点?なんかすぐ上がりそー(=゚ω゚)ノ」という勘違いを引き起こしてしまう可能性が高いのです。

後でも解説しますが、0.5点スコアを上げるのに平均 200~300時間かかると言われています。これは決して簡単な目標ではありませんので、是非ご注意ください。

出典:文部科学省
(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/091/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2018/07/27/1407616_003.pdf)

IELTS アカデミックの受験対象者

IELTS アカデミックはどんな人が受けるのかというと、次のような人達が考えられます。

  1. 留学を目指す人
  2. 海外で働きたい専門職の人
  3. 海外移住や就職を目指す人
  4. 国内の大学受験を控えた高校生
  5. 大学入学後に留学まで見据えている高校生

①の留学を目指す人は、高校生・大学生・社会人など年齢や職業は問いません。イギリス、オーストラリア、カナダ、アメリカなど英語圏はもちろん、ヨーロッパやアジアでもたくさんの大学機関が IELTS を採用しています。

②の海外で働きたい専門職の人というのは、医師、看護師や弁護士のような方々です。あまり詳しくないのですが、こうした職業の人が海外で働くときは、かなり高い IELTS のスコア(7.0くらい)を求められるケースが多いみたいです。

③海外移住や就職を目指すというのは、「ワーホリから帰国してもう一度どうにかして戻りたい」という人のための道です。

海外移住のための IELTS ジェネラル試験は別にありますが、移住を直接目指すのではなく、大学・大学院や専門学校に入ってから、そのあとに就職して移住を目指すという道があります。

移住したいけど直接は難しそう、という方にはお勧めのコースです。お金はかかりますが、海外に戻るという目的は比較的達成しやすい方法です。

④国内の大学受験を控えた高校生ですが、最近は日本の大学でも IELTS が使える大学が増えてきています。例えば

  • 英語の試験が免除される
  • 点数を換算してくれる、加点してくれる

などの優遇措置が取られます。

また、⑤の大学入学後に留学まで見据えている方は、ぜひ IELTS を高校生のうちから勉強することをお勧めします。

受験だけを考えれば英検も良いテストなのですが、IELTS は大学受験だけじゃなく、 その後の留学にも使えます

スコアは2年間有効なので、 もし大学1~2年生で留学を考えていればそのまま使える可能性があります。仮に有効期限が切れてしまっても、そう簡単に実力は落ちないので、留学に必要なスコアは少し勉強するだけで取れてしまうと思います。

IELTSを勉強するメリット・デメリット

IELTSのデメリット

先にデメリットからお伝えすると、「時間とお金がかかる」の一点だと思います。

時間

時間については目安として、0.5点スコアを上げるのに大体200~300時間かかります。

これは、毎日2~3時間勉強して4~5か月かかるという計算です。

どうでしょうか?毎日2~3時間を新たに勉強のために捻出するというのが想像できますでしょうか?これは結構大変というか、マジで覚悟が求められます(笑)

一日は24時間と決まっているので、新たに2~3時間勉強するということは、今の生活から何か2~3時間を先に捨てるということになります。

ダラダラ見てしまっているスマホやテレビ、友達とのご飯や不要な残業など、捨てる覚悟は決まっているでしょうか???

もし答えが前のめりの「イエス!」でしたら、ぜひ一緒にIELTSの勉強を頑張っていきましょう!

お金

お金については、IELTS の1回の受験料が約2万5千円~3万円(※UKVIというまた別のIELTS のテスト)かかります。

地方に住んでいる人は、これに別途会場までの移動代、宿泊費などがかかります。

その他、塾や通信講座の費用、テキスト代がかかります。仕事やバイトの時間を減らして勉強する場合は、収入が減ることも考えられます。

このように、時間とお金という二大貴重資源を使ってでも「IELTS を受けて留学して人生変えてやるんだ!くらいの強い気持ちが必要かなと思います。

実際、UtoGo の生徒さんはみんなそれぐらいの熱い気持ちと覚悟がある方ばかりです。そして実際に留学を実現させて、人生をバンバン変えていっています。

一緒に IELTS を勉強しているときは、勉強がきつすぎてこの世の終わりみたいな顔している方も、留学中、卒業後はとんでもなくキラキラしていきます。

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IELTSのメリット

実際、それだけの投資をする価値が留学と IELTS の勉強にはあります

本物の英語力が身につく

メリットの一つ目は、ガチの英語力がつくこと。特に OA 6.5以上を目指す場合、試験用の小手先のテクニックだけでは簡単に取れません。

中学や高校の文法を見直したり、単語や熟語を覚えたり、論理的な文章を書いたり読んだりする思考力を鍛えるなど、留学後も通用する本物の英語力が身に付きます。

人として成長する

そしてメリットの二つ目は、人として成長できる点です。

これはUtoGoの卒業生がみんな口をそろえて言う言葉です。

英語だけじゃなく、人として成長できました。

なぜ IELTS の勉強をすると人として成長できるかというと、否応なしに自分の弱点と向き合うはめになるからです。

自分にとってその目標が高ければ高いほど、これまで見て見ぬふりしてきた自分の弱点が露わになってきます。

例えば

最初の3日間はやる気があるんだけど、そのあとが続かない」とか、

文法が苦手だからずっと後回しにしていた」とか、

復習が嫌いだから新しい問題ばかり解いている」とか、

細かいことが苦手だからおおざっぱにしか訳していない」とか、

コツコツやるのが嫌いだから単語帳はやり切れたことがない」とか…。

例を挙げればきりがありません。

しかしこのような自分の弱点を放置していると、いつまで経っても目標スコアに届かない。

目標スコアを取るためには、今まで見て見ぬふりをしてきた自分の弱さに向きあい、克服するために行動を起こしていく必要があります。

正直、大人になってこんなに真剣に何かに向きあう経験はそう多くありません。

そうやって目標スコアを目指す過程で身につけた生活習慣、勉強習慣、目標の立て方、PDCAを回す力、セルフマネジメント能力、やり切った自信などが、人としての成長実感につながっているのだと思います。

まとめ

IELTS は世界に通用するトップレベルの英語試験です。難易度も高いですが、挑戦する価値のあるテストです。

少しでも IELTS に興味がある方は、一度公式問題集を解いてみることをお勧めします。

当ブログや YouTube では、IELTS や留学に関する情報を発信しています。また、本格的に IELTS の目標スコアを絶対達成したい方にオンライン講座も提供しています。

ぜひ色々と参考にしてみてくださいね。一緒に世界に挑戦していきましょう!

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