IELTSはどの運営団体で受けるのが良いの?3つの運営団体を徹底比較

こんにちは。まじめです。

ようやく2020年7月にIELTSでoverall 6.5を取得しました。

2019年9月に初めてIELTSを受験してから約10ヶ月間で8回受験し、かつIELTSの試験が受けられる3運営団体すべてで受験しました

その経験をもとに、私の主観がたっぷり入った3つの運営団体比較を行いたいと思います。初めてIELTSを受験される方は、どの運営団体で受験するかを決める参考になればと思います。

また今まで1つの運営団体のみで受験されている方は、自分が一番試験に集中できる運営団体を知るきっかけになれば幸いです。

 
まじめ
ちなみに私は全て大阪会場で受験しましたので、他会場は全然違う雰囲気かもしれません。また私の受験時、IELTSはペーパーのみだったため、現在導入されているコンピューター版は少し異なると思います。その点はご了承下さい。

IELTSが受けられる3団体

まず、IELTSが受けられる運営団体は3つあります

  • 日本英語検定協会(英検)
  • ブリティッシュ・カウンシル
  • 一般財団法人日本スタディ・アブロード・ファンデーション (JSAF)

厳密に言うと、英検とブリティッシュ・カウンシルは日本でのIELTSを共同運営しているので分ける必要はありませんが、雰囲気が全く違うため本ブログではそれぞれ別の運営団体として書きます。

ちなみにブリティッシュ・カウンシルが提供しているIELTSIELTS for UKVIというテスト名です。

少し話がそれますが、イギリスの大学や大学院の多くは、出願の際にIELTSのスコアが足りなくても出願でき、条件付き合格を勝ち取ることができます。これは「入学までに必ず大学が求める英語力を取得してね」という条件付きの合格というものです。

条件付き合格を得た人は入学までの間に必死で勉強しますが、IELTSの壁はとても高い。「期限までに求められたスコアに達しないかも…」と絶望する人も多いでしょう。

 
まじめ
そんな絶望者を救うために、大学側は救済措置を提供しています。

それがプリセッショナル・コースです。学期が始まる数週間前から大学が提供する英語学習プログラムを受講して、一定の成績を取得すれば入学を正式に認めるという仕組みです。

ここからが大事なのですが、プリセッショナル・コースを受講するには、その時点でのIELTS のスコアを提出し、プリセッショナル・コース自体の受講許可をもらう必要があります。

その際提出するIELTSスコアは英検ブリティッシュ・カウンシルで受けられるIELTS for UKVI」の点数しか認められていません( JSAF の IELTS 結果ではダメ)。

もしプリセッショナル・コースを受ける可能性が少しでもある方は、IELTS for UKVIを必ず受験する事をおすすめします。難易度はIELTSと変わらないようですので、その点はご心配なく。

試験前の比較ポイント

まずは試験前の比較から。

  英検

ブリティッシュ・

カウンシル

JSAF
受験費

¥25,380

(UKVIは¥29,400)

¥29,400 ¥25,380
実施会場 全国 16ヵ所 ※1 東京、大阪 全国9ヵ所 ※2
受験者数 / 回 30〜100名程 〜80名程 〜70名程
予約時・予約表の言語 日本語 英語 英語+日本語
予約申込締切 試験5日前まで 明確な規程なし。おそらく1週間程前まで 試験3日前まで

Speaking

時間リクエスト

一部可能

(東京 / 大阪など)

不可 可能
受験者特典

・Road to IELTS
・2回分の模試と100問 の練習問題               etc

・Road to IELTs     etc

Writing
  Assistant
・IELTS online etc
       

※1&2 最新情報は団体のホームページで確認ください。

受験費

IELTS for UKVIの受験料が高い。そのため、British Council主催と英検のUKVIが高くなります。通常のIELTS受験と比較すると約 ¥4,000の開きがあります。

実施会場・受験者数

英検主催のIELTSが圧倒的に多い。実施会場は東京や大阪周辺に限らず受験可能で、1回あたりの受験者数も非常に多いです。

JSAFも同様、全国で受験可能ですが、英検と比較すると実施会場と受験者数は少ない印象です。

ブリティッシュ・カウンシルは受験者数にバラツキがありました。私は2回受けましたが、1度目は100名前後。2度目は20名前後でした。1度目はコロナの影響で試験を延期した後、再開後初の試験日だったため多かったと思いますが、通常時はあまり受験者数が多くないのではと思っています。

予約時・予約表の言語

予約する時の言語は日本語か英語かです。

英検主催のIELTSは日本語での予約のため、とにかく予約がしやすい

一方、ブリティッシュ・カウンシルは全て英語表記。私は英語力が低い時、予約自体に戸惑いました。

JSAFは試験日を選択したり、個人情報を入力するまでは英語ですが、受験費を決済する画面は日本語表記です。

予約しやすさで言うと、英検 > JSAF > ブリティッシュ・カウンシルという順番です。

予約申込締切日

予約申込締切日が短いことは受験者にとって非常にメリットがあります。留学時期が迫り目標スコアに到達していない方は、申込締切日は短ければ短いほど良い。

予約申込締切日でいうとJSAF > 英検 > ブリティッシュ・カウンシルですが、私の感覚での予約の取りやすさでいうと、ブリティッシュ・カウンシル > JSAF > 英検です。

英検は1ヶ月先まで埋まっている事が多いですし、最近はJSAFも予約が取りにくくなりました。切羽詰まっている方は、ブリティッシュ・カウンシルの予約状況を見てみるのも良いかもしれません。

Speaking時間リクエスト

JSAFのIELTS、英検の一部がSpeaking時間を指定できます(私が試験を受けていた時以降、英検のspiakingは一部、時間指定できるようになったそうです。)。

まじめ
テストを受けた方はよくご存知と思いますが、午前中のテストが終了してから午後のスピーキング時間までの空き時間をどう過ごすか、毎回迷います。

あまりにも時間が開きすぎると集中力が続かないし、早すぎると午前中の疲労が抜けないままスピーキングにのぞむことになり、悪影響が出るかもしれません。

この待ち時間を最高の準備時間にするためにも、自分が一番調子の良い時間を指定できる Speaking時間リクエストサービスは、受験者にとってとてもメリットがあると思います。

特典内容

各運営団体が様々な学習ツールを提供していますが、目新しく有益なツールはあまりありません。

ただ、JSAFが提供している Writing Assist は良いと思います。このサービスはライティングのTask 1とTask 2を添削してもらい、強み・弱み・スコアアップ向上へのアドバイスを受け取る事ができます。これを有料で申し込むと¥3,500かかるため、無料で受けられるのは嬉しいですね。

ライティングは他人に添削されない限り、自分の課題がどこにあるか把握しづらいため、独学で勉強されている方はこれを活用してみるのも良いと思います。私も独学でライティングを勉強していたため、もっと早くJSAFのIELTSを受験していればと悔やんでいます。

試験当日の比較

続いて試験当日の項目です。

  英検

ブリティッシュ・

カウンシル

JSAF
集合時刻

8:40

※ペーパー版

8:00〜8:30 8:30
受験者確認時間 10分〜20分 約10分 約5分
持参物

・パスポート原本

・パスポートのコピー

・鉛筆、消しゴム

・水(任意)

・パスポートの原本

・鉛筆、消しゴム              鉛筆削り

・水(任意)

・パスポートの原本

・水(任意)

部屋の雰囲気

大学受験やTOEIC試験のような雰囲気

広い部屋で前後左右との距離が十分確保されており、プライベート感を感じられる 高校や大学の学期末試験を受けているような雰囲気
試験官の数 約10名 約5〜7名 約2〜3名
筆記試験終了時刻 12:15前後 12:00〜12:20 12:20前後
トイレ我慢時間 約 3時間35分 約 3時間50分 約 3時間35分

Speaking 試験中の

コロナ対策

試験官マスク or フェイスシールド着用

受験者マスク着用

試験官:フェイスシールド着用

受験者:マスク脱着可。ソーシャルディスタンス確保

試験官:マスク or フェイスシールド着用

受験者:マスク着用

(2020年6月時点)

集合時間

英検が8:40集合、JSAF8:30集合です。集合後、試験会場横にあるクロークに荷物を預けて、受験者確認に進みます。英検とブリティッシュ・カウンシルは荷物を預けた後、受験者確認に進みます。

私は試験当日の朝はいつも電車で移動していましたが、相当早い時間に最寄駅に着いていました。「試験当日寝坊してしまったらどうしよう」と試験前日の夜は思っていましたが、集合時間が遅くなるだけで随分このプレッシャーから解放されました。

受験者確認時間

荷物を預けた後、試験会場に入るまでに受験者の確認をされます。

英検の場合は持ち物(筆記用具、パスポート原本・コピー)チェック→指紋登録→写真撮影という工程をこなした後、受験会場に入ることができます。英検主催は比較的受験者数が多いため、この作業に時間がかかります。

ブリティッシュ・カウンシルも英検と同様の工程で進みますが、受験者数が少ないため、確認時間は短いです。

JSAFの受験者確認工程はパスポートチェックのみ。しかも受験者数が他会場と比べて少ないため、確認時間は相当短い。表には5分と書きましたがこれよりも短いこともあり得ます。JSAFの確認作業はノンストレスです。

持参物

英検の持ち物が他運営団体と比べると多いです。多くの受験者数を効率的に受験させるためだと思いますが、前日に必ず持参物を確認する必要があります。私は毎回、パスポートのコピーを忘れている人を見かけました

ブリティッシュ・カウンシルはコロナの影響が出るまではパスポート原本だけで良かったのですが、2020年6月から鉛筆等も持参しなければならなくなりました。水は備え付けの物が用意されていると思いますが、必ず必要な方は念のため水は持参しても良いと思います。

JSAFはパスポート原本と水(任意)のみです。筆記用具は全てJSAFが提供してくれます。

部屋の雰囲気

英検は大会場に机が何列も並べられておりその机には2人が必ず座るようになっていました。前後の距離も近いですが、横との距離は比較的確保されているので、そこはあまり気になりません。

人数が多い分、資格試験や入学試験等で感じる、特有の緊張感があります。この特有の緊張感が集中力を高める方にはおすすめです。

ブリティッシュ・カウンシルの部屋の雰囲気は、とにかく試験に集中できる環境という感じです。高校の授業のように机は1人1つで、隣に座っている人との間にパーテーションがあります。前後も机が3つ入る程の距離が空いており、まるで周りに人がいないかのよう。本当に試験に集中する事ができました。

ブリティッシュ・カウンシルのみにあったのは、試験会場の録画機器です。おそらく不正をしていないか後日チェックするためでしょうが、試験中は全く気になりません。

JSAFは高校の中間期末試験、または大学の学期末試験を受けているような雰囲気です。会場は1人掛けのテーブル、2人掛けのテーブルが交互に並べられており、前後左右との距離は近めです。一緒のテーブルに座った人が消しゴムを使った時には、机が多少揺れるため、気になる人はいるかもしれません。

試験官の数

試験官の人数は、会場の規模に応じて増えていきます。

筆記試験終了時間・トイレ我慢時間

ここは重要なテーマです。ずばり、

IELTSはトイレとの戦いでもある!!!

私はこんなに試験でトイレと戦うことになると思ってもいませんでした。

なぜIELTSの受験中にトイレ休憩がないのか、受験者は一度は考えた事があるテーマだと思います。

まず結論から申しますと、この戦いをなるべく避けるために一番重要なことは、試験前に行ったトイレの時間から、試験終了までの時間をなるべく短くすること。これを表で見てもらうと、英検JSAFに軍配が上がります。

大事な項目のためもう少し話を続けます。厳密に言うと、ライティングとリーディングのテスト中で、かつ試験時間が50分を経過する前ならトイレに行く事ができるのですが、どちらの試験中も1分1秒も無駄にはできません。だから現実的には試験中は行く事ができないと思っての対策が必要です。

例えば、試験日より前に自分は何時間尿意に耐えられるかの我慢大会を開催すること、肌の露出を減らしエアコンの風で体を冷やさないようにすること、朝からなるべく水分を取らないようにするなどなど。

もう最終的には、これは本当に最終手段ですが、大人用のおむつを履く!これしかありません。尿意と共存しながらテストに集中することは無理ですので、共存しない道を探すしかありません。

私は英検主催のIELTSでは本当に漏らすかもしれないという人生最大の危機に直面しました。現在、英検さんはサービス改善に熱心に取り組まれているようで、そのようなことは起こらないとは思います(しかし、以前は4時間20分程度、トイレを我慢する必要がありました…笑)。トイレに不安がある方は、この観点でも運営団体を選択する必要があります。

Speaking試験中のコロナ対策

この項目も結構大事です。私の個人的な感想では、試験官はフェイスシールドが圧倒的に良いです。マスクだと音がこもって本当に聞き取りづらい。そして、受験者側も自分が発言している音をクリアに届けたいため、マスクをなるべくしたくないと思います。

それらを考慮すると、ブリティッシュ・カウンシルは非常に良かったです。私は2020年6月に受験したため現在は違うかもしれませんが、試験官は全員フェイスシールド着用で、ソーシャルディスタンスを確保した上でのテストでした。

 
まじめ
私は試験官に「マスクを外しても良いですか」と聞いた上で、マスクを外してSpeakingテストを受けましたが、試験官はフェイスシールドをつけていますし、試験官との距離が十分確保できているため、感染に対する怖さはあまり感じませんでした。

試験後(試験結果の受領)の比較

最後に、試験後(試験結果の受領)の比較項目です。

  英検

ブリティッシュ・

カウンシル

JSAF
結果確認 試験13日後 13:00 試験13日後 13:00

試験13日後 10:00

(ただし13日後が祝日の場合は16日後)

確認方法 オンライン上のマイページ オンライン上のマイページ SMS(ショートメッセージサービス)
成績証明書発送日 試験13日後 試験13日後

試験13日後

(ただし13日後が祝日の場合は16日後)

全ての団体で多少の時間の差や確認方法は違えども、13日後に結果がわかると書いてあります。ただ1点だけ注意点があります。JSAFの試験結果受領は13日後が祝日であれば遅れます(祝日にかぶると16日後の月曜日になる)。

成績証明書発送のタイミングも月曜日になるので、急いで結果が欲しい場合この数日間が本当にモヤモヤします。

他運営団体についてはそのような事はなかったので、受験日の13日後の13:00にオンライン上のマイページで結果を確認でき、14日後には紙の試験証明書を受領することができました。

100%のパフォーマンスを発揮できる環境を選ぶべき

目標スコアを目指し、長い時間を英語勉強に費やしてきた経緯を考えると、試験日は朝からとにかく緊張すると思います。

「ここまで色んな人が応援してくれたよな~」と協力者の顔が浮かび感傷に浸りそうになったり、「試験を受けるためのお金高かったよな~」、「この日で目標スコア取らないと今年留学できないかもな~」とか、とにかく試験に集中しようとはしますが、どうしても自分にプレッシャーをかけてしまいます。

そんな心境であるからこそ、どういう環境であれば自分の100%のパフォーマンスが発揮できるのかを考えて、試験を受ける運営団体を選ぶことも大切だと思います

 
まじめ
IELTSは試験ですので、どうしても試験運のようなものがあります。これまでの努力が最大現発揮できるよう、この記事を参考に、皆さん自身に合った試験会場が見つかれば幸いです。

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