留学エージェントは使った方がいい?活用する際に注意すべきポイントとは

イギリスの大学院へ留学を考えています。留学エージェントは必ず登録しないといけないのでしょうか?メリット・デメリットはありますか?

今日はイギリスの大学院へ正規留学を考えている方に向けて、留学エージェントの活用方法について解説したいと思います。

「留学エージェントは必ず登録しないといけないのか」という質問に対する答えは NO です。エージェントを通さなくても、自分で直接出願することは可能です。

ただ結論から言うと、迷うくらいなら留学エージェントは活用したほうが良い。実際に私もいくつかの留学エージェントのカウンセリングを受けてみたところ、めちゃくちゃ良かったです。

何より孤独な留学準備を一緒にしてくれる人がいるという、存在自体に価値があると感じました。

ただ、ひとくちに留学エージェントといっても提供サービスの質はピンからキリまで。本記事を参考に、自分に合った留学エージェントを探してみてください。

この記事で紹介する留学エージェントは、主にイギリスの正規留学を得意としているエージェントです。他の国や語学留学、短期留学、ワーホリなどは当てはまらない部分もあると思いますのでご了承ください。

そもそも留学エージェントって何者?

留学エージェントとは

留学エージェントとは、留学生と海外の大学を結ぶ仲介業者のようなものです。

留学したい人の味方でもあり、同時に大学側のお助け部隊でもあります。

イギリスの大学院は世界中の留学生の間で人気です。特に最近では中国インドからの留学生がものすごく増えており、クラスの3~5割が中国とインドからの留学生で占められているという話も聞きます。

どの大学も一般的に9~10月頃に募集を開始し、その後、枠が満席になるまで世界中から出願が殺到します。とても大学の事務局だけでさばける数ではありません。なので、少しでも大学側の負担を減らすために各国の公式窓口が置かれているというわけです。

留学希望者にとっては、スケジュール管理から大学院のコース選びIELTSの指導からビザ取得まで、幅広くサポートしてくれる心強い存在。

ただし、どれくらい手厚くサポートしてもらえるかはサービスの値段によって変わります。詳細はあとで説明します。

留学エージェントごとの得意な国・分野・独占窓口

それぞれの留学エージェントには、得意な国・分野・独占窓口などがあります。取り扱う留学の種類も国も幅広く扱っている会社から、特定の国・地域や分野を専門としている会社もあります。

最初から留学したい国が決まっている場合は、ピンポイントで2~3社カウンセリングを受けるだけで十分でしょう。

ちなみに私の場合は「大学院(修士号取得目的)」「イギリス」「アート×ビジネス」の3つが明確に決まっていたので、まずはイギリスの正規の大学院留学(修士号取得)に強みを持つ以下2つの留学エージェントさんに相談しました。

団体名無料カウンセリング
beo(ビーイーオー)イギリス・アイルランド
オーストラリア・ニュージーランド
アメリカ・カナダ
あり
(オンライン可)
SIUKイギリス・アイルランドあり
(オンライン可)

 
Ringo
私の友人(国際開発系、ビジネス系の英国留学経験者)も、ほとんどこの2社のどちらかを活用していました。

イギリスの大学院留学を検討しているのであれば、このどちらかの留学エージェントさんにまずは相談してみるのが良いと思います。両社とも丁寧に対応してくださいました。

もしまだ留学の目的や期間、学びたい国や内容がふわっとしている場合は、幅広い留学サービスを扱っているエージェントに相談するのが良いかもしれません。

留学エージェント活用のメリット

留学エージェントを活用するメリットを3つ挙げたいと思います。

  1. 留学までの大体のスケジュールを引いてくれる
  2. 大学(院)のコース選びを手伝ってくれる
  3. 出願書類の作成やビザ申請を手伝ってくれる(有料)

留学までの大体のスケジュールを引いてくれる

留学をすると決めたらまず最初にやるのが、全体的なスケジュールを引くこと。

海外の場合、日本とは試験や出願・進学の時期が違います。イギリスの大学院の場合、たいてい夏ごろから大学院のリサーチや出願準備を始め秋から年末年始にかけて出願ラッシュ、早ければ12月には合否が発表されます(人気コースであれば、出来るだけ早めに出願したほうが有利ともいわれています)。

出願に必要な書類を作成する以外にも、求められる英語のスコア取得にどれくらい時間が必要なのか計算する必要があります。

こうしたスケジュールを留学のプロと一緒に引けるのは安心ですね。

イギリス大学院留学のスケジュール
図1.イギリス大学院留学のスケジュール

大学(院)のコース選びを手伝ってくれる

自分が行きたい国や学部まではわかっても、実際どんな大学にどのようなコースがあるのかを調べるのは大変ですよね。

留学エージェントを活用するメリットはこのコース紹介だと私は思います。

実際に私もまじめ君も、留学カウンセラーさんに教えてもらって初めて知った大学(院)コースがあります。

コース選びは留学の充実度に直結します。ランキングや大学名だけでなく、実際に何を学べるか、どんな雰囲気なのか、都市なのか田舎なのか。

今回の留学の目的を果たせる環境はどこがベストなのか。それはコースを比較して初めて見えてきます

自分が留学する理由をしっかりとカウンセラーさんと共有し、ぜひ色々な選択肢を比較してみてください。

出願書類の作成やビザ申請を手伝ってくれる(有料)

こちらは有料のサービスになりますが、合否を左右する志望動機書の作成英文履歴書の作成などをサポートしてもらえます。

無料でも1回につき添削してくれるところもありますが、これは本当に簡単なスペルチェックくらいと思っていた方がいいです(担当の方がそうおっしゃっていました)。

有料のプランだと10万~50万円くらいの幅がありますので、それぞれのプラン内容を見比べてよく検討してみてください。

ちなみに私たちも志望動機書作成のお手伝いをしています。エージェントから勧められたコースが本当に合っているのか添削して返ってきた内容がものすごくあっさりしてて不安だ、という方は気軽にご相談ください。セミナーもやっています。

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海外大学院留学むけ志望動機書作成講座

留学エージェント活用のデメリット

留学エージェントを活用する際の大きなデメリットは特にないと思います。ただ、活用する際にいくつかの注意点はあります。

  1. 実質無料のサービスは、サポートを期待しすぎない
  2. 担当カウンセラーに諸々と依存する
  3. 留学準備の主体はあくまでも自分

実質無料のサービスはサポートを期待しすぎない

留学エージェントが提供するサービスは(実質)無料のものと、有料のものがあります。

無料のものは「登録制」や「ベーシックプラン」と呼ばれています。「実質無料」というのは、最初にデポジットとして1~2万円程度支払う必要があるから。ただこのお金は基本的な条件を満たせば最後に返ってくるので、「実質」は無料というわけですね。

例えば beoさんはこのサービスを「原則お客様にて現地問い合わせ・調査を進めていただく自立型サポート」と説明しています。この名前の方がイメージとしてしっくりくるかもしれません。

実質無料なわけですから、手取り足取り、きめ細やかに対応してくれるわけではありません。

ただ、最低限約束された内容については誠実に対応してくれます。無料サービスなのだから、出来る範囲は限られている。これは私自身もビジネスをしている立場からみて、当然の対応だと思います。

ただ、たまに無料にもかかわらずめちゃくちゃ丁寧な対応を期待してしまう方もいらっしゃるみたいです。期待しすぎてしまうと、期待が大きかった分、そうではなかった時のガッカリ感は大きいですよね。

もし不安が大きくて、きめ細かなサービスを期待するならば、最初から有料のプランを選んだ方が良いと思います。

担当カウンセラーに諸々と依存する

担当カウンセラーがサポートしてくれる範囲も、無料と有料で異なります。

例えば大まかなスケジュールを引いたり、大学院のコース紹介などは無料の範囲でやってくれるところもあります。

ベテランのカウンセラーに当たれば、自分にぴったりの大学院コースを提案してくれたりします。

一方で「ん?」という感じのカウンセラーだと、機械的にコースを提案されたり、こちらの希望から離れたコースを提案される可能性も。こうした仲介ビジネスは担当者の力量に依存しやすい構造なので仕方ないですね。

留学カウンセラーさん本人がおっしゃっていましたが、利用者からのクレーム第一位は「担当者と連絡が取れない」や「返信が遅い」だそうです。

相手も人間なので仕方ありませんが、留学する当事者からすると、返信が来ないのはヤキモキしますよね。

留学準備の主体はあくまでも自分

無料でも有料でも、忘れてはいけないのは、留学準備の主体はあくまでも自分ということ。この心構えはとても重要です。

たまに留学エージェントの言われるがままに、高額なプランに加入したり、必要のない語学学校を勧められたりするケースがあります。

基本的に大学(院)は自分で直接出願が可能です。そして最終的には大学側が正式な合否を決めます。

それを説明せず、あたかも「留学エージェントを通さないと出願できない」や「準備コース(語学学校など)に入ればエスカレーター式に合格できる」といった極端な言い回しをしてくる会社があれば、まずは一旦線を引きましょう。

そして自分でも一次情報を確認する。一次情報というのは、大学のホームページを確認したり、留学フェアに言って大学側の担当者と話したり、自分で直接情報を取りに行くことです。

英語だから大変な気持ちは十分わかります。でも実際に留学が始まれば、情報を取りに行くのは自分しかいないわけです。

厳しいけれどそれが現実。予行練習くらいの気持ちで、今のうちから英語の情報を大量に浴び、自分で考える癖をつけてきましょう。

結論:主体性は忘れずに、留学エージェントは思い切り活用しよう

ということで、以上のデメリットに注意しながらも、留学エージェントは思い切り活用することをおすすめします。

留学エージェントの最大のメリットは「留学の準備を誰かが一緒にやってくれる安心感だと思います。

私自身、「自分なんかがこの大学院に合格できるのかな?出願すら出来るのかしら?」とすごく不安でした。

そんな時ベテランのカウンセラーさんから「合格する可能性をとても高く感じます!」と言っていただき、すごく嬉しかったです。たとえ全員に同じことを言っていたとしても、「諦めなくていいんだ。私にも出来るかも!」と勇気がわきました。

留学なんて人生で何回もするわけではないし、おまけに情報収集は英語だし、わからないことだらけ。そんな時に専門家がそばにいてくれるだけで安心して準備を進めることができる。

もちろん英語に自信があったり、現地にツテや留学経験者の友人がいれば自力で進めることもできます。ブログで情報収集もできます。

ただ、ブログはたった一人の個人の体験だけに依拠しているので、エージェントから客観的で信頼できる情報を得るのも重要だと思います

 
Ringo
ちなみに私たちがブログで発信する理由は、留学エージェントとは違う当事者の視点で情報を提供するため。エージェントとブログからの情報をうまく活用できると良いですね。

留学を迷っている人、留学はしたいけど国や大学選びで悩んでいる人は、とりあえず信頼できる留学エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。

留学エージェントを活用する際に注意したいポイントとは
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