こんにちは、Ringo です。
留学中の生活や英語に対する不安はもちろんあると思いますが、その先の人生、つまり留学後の人生はどうなっていくのか気になりますよね。
-
留学したあとの就職先は?
- 留学後の人生はどんな風に変わるの?
- 実際にみんなどんな人生を歩んでいるの?
そんな疑問にお答えすべく、今日は留学後のキャリアや人生設計に不安がある方に向けて、高校・大学時代に留学した私の友人のキャリア、そして私自身の今についてお話したいと思います。
サンプル数は私を含め10人。しかも友人ばかりなので調査対象に偏りがある(類は友を呼ぶ?)ことをご了承ください。
留学後のキャリアイメージ
そもそも皆さんは留学した人のキャリアにどのようなイメージをもっていますでしょうか。
・外資系で働きながら流暢な英語で仕事をこなす
・私に国境なんてないわ!と言わんばかりに海外を飛び回る
・多国籍の同僚とワイン片手に世界情勢について議論する
留学前、私はこんな感じのバリバリ・キャリアウーマンのイメージを抱いていました。そして私にもそんな感じの人生が待っているんだと……。
はたして実際はどうだったのでしょうか。
留学から15年後のキャリア
私の話をする前に、友人は留学後どのような人生を送っているのか、簡単にご紹介したいと思います。
さて、私も含めた10名の中で最も多かった職業は何だと思いますか。やっぱり外資系企業?国連職員?英語の先生?
答えは……
なんと!
まさかの会社経営者/フリーランスが第一位でした。
10人中6人が起業して会社を経営している、あるいは独立してフリーとして活躍していたのです。
残りは2人が外資系勤務、もう2人が子育てに奮闘中という結果になりました。その内1人はサラリーマンをしつつあるスポーツの日本代表選手という顔をもって活躍中。
仕事で英語を使っている人は5名でちょうど半分でした。
ちなみに今は起業・独立しているメンバーも、もともとは外資系メーカー、コンサル、弁護士、TV局など、様々な企業で新卒キャリアをスタートさせています。
なぜ留学経験者に起業・独立が多いのか
このブログを書いて、初めてこんなに起業・独立した人が多いことに気づきました。
英語を使った仕事をしている人が多いのは想像できたのですが、起業や独立している人がここまで多いとは思いませんでした。
でもよく考えてみると、留学した人が起業・独立するのは自然な流れなのかもしれません。
その理由は次の4点を留学を通して手に入れているからなんだと思います。
- 自信と実績
- 本質的なコミュニケーション力
- 常識にとらわれない行動力
- 時間と距離を超えてつながる仲間たち
経営コンサルタント時代に多くの経営者、起業家に話を聞いてきましたが、この4つは、起業家が共通して持ち合わせている特徴でもあります。
自信と実績
留学で得られる何にも代えがたい一番の資産。
それは「多少の困難があっても乗り越えられる」という自信とマインドセットだと思います。
もちろんその自信は「めちゃくちゃ辛い留学生活を何とかやり切った!」という実績に基づいている。根拠のない自信とは違います。
***
私が初めて留学した16歳の頃、留学して3カ月経った時、ものすごいホームシックに襲われました。
英語は話せない、友達は出来ない、授業についていけない……。日本ではいとも簡単に出来たことが全くできず、一秒でも早く帰国してこのズタズタに切り裂かれた自尊心を回復させたいと思っていました。
そんな時、同じく留学していた友人の J (現在は独立して活躍中)が
「自信って言葉は自分を信じるって書くんだよ。絶対にこの留学をやり切るって自分で自分を信じてあげなきゃ、自分がかわいそうだよ。」
と、励ましの手紙をくれたのです。うるうる。
この言葉をきっかけに私は心を入れ替え、途中でリタイアすることもなく最後まで留学をやり通すことが出来ました。
本質的なコミュニケーション力
留学する人のほとんどが、英語力を伸ばしたくて留学していると思います。
しかし実際手に入れられるのは、英語力を含む本質的なコミュニケーション力。それは相手の話に耳を傾け、自分の想いを伝える力です。
留学開始直後は、ほとんどみんな「自分の英語力が低いから友達が出来ないし、うまく生活がまわらない」と感じている。
でもそのうち、得意なスポーツや趣味で友達が出来たり、日本料理をふるまってホストファミリーと打ち解けていく内に「コミュニケーションの本質は語学力じゃない」ということに気づくのです。
「あなたと意思疎通を図りたい」という想いは、語学の壁を越えていきます。
どんなに英語が下手でも、必死で何かを伝えようとする姿を、必ず誰かが見ててくれます。
そもそも誰も知り合いのいない土地に一人で行って、言葉も通じない、文化も宗教も違う国で一人で生きていくには、他人の力を借りないと生きていけない。コミュニケーション力が伸びないわけない。
留学という環境だからこそ培われる力だと思います。
常識にとらわれない行動力
留学する人って、一言で言うと変な人が多い。もちろん親しみを込めた意味で。
そもそも高校・大学で留学しようという発想自体、日本では一般的ではないですよね。日本の場合、欧米に留学すると学期がずれてしまうので、留年したり就活が遅れたりします。
ところが留学をした友人には、「レールから外れるからやらない」「リスクが大きいからやらない」というごく真っ当な考えが当てはまらない。
それよりも挑戦したい気持ちが勝って、すぐに行動に移してしまう。
その行動力は一体どこから生まれるのか。それはとてもつもない熱量から生まれるんだと思います。
自分の目で直接見たい、触れたい、食べてみたいという強い好奇心。
憧れの本場で自分の愛するスポーツを極めたい、MBAを取って海外で起業したい、大好きなアメリカのエンターテイメントを輸入したい、イギリスで開発学を学んで途上国の人のために働きたいという熱い情熱。
情熱を傾ける先はそれぞれ違ったけれど、私の友人たちの熱量は誰しも高かったと思います。
そしてその熱量は15年経った今でも変わらず、むしろパワーアップしているかもしれません。
時間と距離を超えてつながる仲間たち
留学から得た一生の財産。それはこの記事で紹介した友人たちです。
留学後は一旦バラバラになりましたが、大人になってから再会した友人も何人かいます。
例えば以前の職場で、海外で起業した留学仲間 F 君にばったり遭遇したことがありました。10年ぶりの奇跡的な再会をきっかけに F君とはまた交流が始まり、今では彼が暮らす国まで遊びに行ったりしています。
それ以外の友人とはたまに連絡を取ったりSNSで近況を知るくらいの関係ですが、心のどこかではいつもつながっていると強く感じられる。
実際、自分が辛いときは彼らの活躍から元気をもらっています。同じ釜の飯を食った仲間がいるという事実がこんなにも心を支えてくれるとは、大人になるまで知りませんでした。
留学前の理想と留学後の現実
最後に軽く私の留学後の15年間を振り返りってみます。
「流暢な英語を話しながら海外を飛び回り、多国籍の同僚とワイン片手に世界情勢について意見を交わす」
というイメージのうち、50%は実現したかなーと思います。
留学後は日本の大学院に進み普通に就活をし、外資系のグループ企業に就職しました。その企業では英語は一切使いませんでした。
シンガポールの会社に転職してからは英語を使って多国籍の同僚と働き、開発コンサルでも業務の半分は英語、一年の半分は海外を飛び回っていました。
そして2021年現在は英語を教える仕事をしながら、英語学習や留学の情報発信をしています。
外資やコンサルといった華やかな仕事ではありませんが、自分の愛する英語や執筆を追求できる環境は何事にも代えがたい喜びです。
2~3年以内には別の分野での事業立ち上げも考えていますが、成功するかどうか保証は全くありません。
それでも挑戦してみたいと思うのは、今日紹介した友人たちに勇気をもらっているから。それと、私自身もやはり常識をあまり持ち合わせていない変な留学経験者だからなのかと思います。
***
今日紹介した友人(35歳前後)はたまたま起業・独立が多かったですが、もちろんそれ以外の職業についている人も沢山います。人生のタイミングによって職業も変わります。
▼コロナ禍で留学を迷っている方はこちらもどうぞ
こんにちは。まじめです。 2020年7月にようやくIELTSのスコアが overall 6.5に達し、ギリギリでイギリス大学院留学に滑り込こむことができました。これからは、現地で感じることを少しずつ書いていきたいと思います。 今回のテーマは[…]