TOEIC®Part6攻略に欠かせない文選択問題の解き方のコツと対策

Part6の勉強方法を教えてください。Part5や7の対策をすれば、Part6の対策はしなくても大丈夫でしょうか?

Part5と7の中間ともいわれるPart6。どのように対策すべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

そこで今日は、 TOEIC® Part6の時間配分設問タイプ頻出文書タイプ速読のコツについて解説していきます。

さらにPart6攻略のカギとなる文選択問題の解き方について詳しく説明していきます。

この記事を読めば、Part6対策として取り組むべき内容がほぼ網羅できるはず。

おすすめ参考書と問題集も紹介していますので、ぜひ最後までお読み頂ければ幸いです。

▼Part5対策をまだ読んでいない人はこちらから

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TOEIC リーディング対策 Part5

TOEIC®Part6の時間配分は8~10分以内

Part 6の時間配分はどれくらいですか?

Part6は全部で16問。一つの文書につき4問×4題=計16問となります。

Part5対策の記事でも解説した通り、TOEIC®のリーディングを攻略するにはいかに Part7に時間を残せるかが重要。

Part6もPart5同様、あまり時間をかけることは出来ません。

16問を解く時間の目安は8~10分一文書につき2~2分半で解けると良いでしょう。

TOEIC®Part6の設問タイプ

Part6はPart5&7の対策さえしておけば大丈夫ですか?

Part6は、文法や語彙問題に加えて読解力が求められることから、Part5とPart7の中間のように捉えている人も多いと思います。

その捉え方で問題はないですが、Part6独自の設問もあるため対策はしておいた方が良いでしょう。

TOEIC®Part6の設問タイプは全部で3つ。

  1. 文法問題
  2. 語彙問題
  3. 文選択問題

文法問題と語彙問題はPart5とほぼ同じなので、Part5の対策をしておけば十分。3番の文選択問題のみ新たなタイプの設問です。

 
Ringo
今日はこの問題の解き方を詳しく説明していきます。

では早速例題から。

(中略)It takes two to four hours to complete, and a smartphone is required. ____. All of the sites are within walking distance of the park.(中略)

(A) The park map is very detailed.

 (B) City hall was built 75 years ago.

 (C) You will need only one device per team.

 (D) Feedback from participants would be helpful.

出典:『公式 TOIEC® Listening & Reading 問題集7』TEST1の Part 6,No.137

この文書は、市が主催する謎解きイベントの案内メールの一部です。

 
まじめ
メールの一部だけだど自信を持って正解が選びにくいな。

ヒントは空欄の直前の文。「スマートフォンが必須(参加条件)だ」と書かれているので、選択肢(C)の「チームにつき1台のみ端末が必要です」が自然な流れとなります。

選択肢にある device = smartphone を指していることに気づけるかどうかがポイントでした。

Part6では、このように文脈を踏まえて当てはまる文を選ぶ「文選択問題」を攻略することが全体のスコアを上げるポイントになります

文選択問題の解き方のコツ

文選択問題の解き方のコツは次の3つです。

  1. 全部読んでから最後に解く
  2. 前後の自然なつながりから選ぶ
  3. 代名詞パラフレーズに注目する

1.全部読んでから最後に解く

 
Ringo
Part5には「問題文を全部読んで解くパターン」と「読まずに解くパターン」の2種類があるという話をしましたね。

文選択問題については100%「問題文を全部読んで解くパターン」になります。

Part6では文法や語彙問題も出題されますが、「問題文を全部読んで解くパターン」が7~8割を占めます。

なのでいずれにせよ全文を読まないと、他の問題も解くことができないでしょう。

各文書のボリュームは、大体8~10文(80~120語)前後です。Part5とは違い読む量が一気に増えるので、面食らってしまう人もいるかもしれません。

ですが、英文自体はそこまで難しくなく、内容も複雑なものはありません。

時間短縮のため無理に前後の文章だけから判断しようとするのではなく、全体の内容をつかんでから最後に解くと、自信を持って正解を選べるようになるでしょう

2.前後の自然なつながりから選ぶ

お伝えしたように、Part 6は基本的には全文読むつもりでいてください。ただし文選択問題の正解のヒントとなる情報は、空欄の近くにあることが多いようです。

文選択問題の特徴は、

  • 正解のヒントは前後にあるが、
  • 他の選択肢を消去するには全体のストーリーを把握する必要がある

です。ちょっとややこしいですね。

 
Ringo
もう一度先ほどの例題を見てください。

明らかに本文のストーリーに関係ない選択肢が2つ入っています。(B)と(D)です。これら2つはすぐに消去することができますね。

このように文選択問題では、明らかに関係ない選択肢が2つ入っていることがほとんど。しかし明らかに関係ないと結論づけるためには、全文を読む必要があるのです。

これらの選択肢はすぐ消去できるので、最終的には残りの2択で迷うことになります。

その時は前後の文に着目し、流れとして自然な方を選ぶようにしましょう。

先ほどの問題ですが、残った選択肢(A)の “The park map is very detailed.”(公園の地図は非常に詳細だ)という文は、100%間違いとは言い切れません。

しかしここでいきなり公園の地図の詳細さについて話すのは、流れがブツ切りな感じがして不自然です。

一方選択肢(C)は、smartphone と device が言い換えになっており、自然なつながりが生まれています

ロジカルな人からすると「自然な流れで判断なんて、なんて曖昧なんだ!」と思われるかもしれません。ですがTOEIC®は他のテストと比べ、この自然な流れを重視する試験

ビジネスのやり取りや日常のコミュニケーションはロジックが全てではないので、文脈から自然な意図を汲み取る必要があるからかもしれませんね。

代名詞やパラフレーズに注目する

smartphone と device のように、前の文章に出てきた単語が他の単語に言い換えられることをパラフレーズと言います。

パラフレーズのほかに、同じ単語の繰り返しを避けるために代名詞も使われます。

前の文のキーワードを言い換えたパラフレーズや代名詞が出てきた場合は、正解の可能性が高いと思って解いていきましょう。

TOEIC®Part6攻略に欠かせない情報処理力とは

さて、ここからはPart6だけでなく、Part7も見据えた勉強法をお話していきます。

Part6から長文が出てきますので、言わずもがな速読力は欠かせません。

読むスピードを上げていくには精読や多読、音読といった様々な方法がありますが、それらに加え情報処理力を磨くという方法があります。

情報処理力を磨く

例えばここに、学生のAさんと社会人のBさんがいたとします。二人とも英語力は全く同等。どちらが TOEIC®試験 に有利だと思いますか?

 
まじめ
普通に考えたら Bさんかな?

そうですね。答えはBさんです。なぜならBさんは社会人経験があり、様々なビジネス文書を読み慣れているから。

特にPart6&7で頻出のビジネスメールは、英語も日本語も書き方はほぼ変わりません。

社会人のBさんはビジネスメールに慣れてますので、例え言語が英語になったとしてもどこに何の情報が書かれているかすぐに見つけることができるのです。

これは純粋な英語力というより、情報を処理する力全体的な背景知識の差。読解問題には必須の力です。

TOEIC®Part6で出題される文書タイプ

Part6で出題される文書タイプは決まっています。

  • email、手紙、メモ
  • 社内アナウンス
  • 広告
  • 説明書

上記はPart6,7で頻出の文書。どこに何が書かれているかパッと見つけられるよう、各文書のフォーマット展開に慣れておきましょう

TOEIC® Part6対策おすすめ参考書&問題集

それでは最後におすすめの参考書と問題集をご紹介します。

Part6オンリーの対策本はほとんどないので、今日は1冊だけ紹介しておきます。それ以外はPart5の記事で紹介した本を参考にしてください。

はじめて受けるTOEIC® L&Rテスト 全パート完全攻略

情報処理力を磨くためのノウハウが紹介されています。すべてのパートが網羅されていますが、特にPart6対策として「日本語で文脈トレーニング」教材がついています。今日解説した情報処理力をあげるために最適なトレーニング方法です。

まとめ

それでは本日のまとめです。

Part6対策のポイント

  • 時間配分は8~10分
  • 文選択問題がPart6のカギ
  • Part6は必ず全文を読む
  • 正解の選択肢は一番自然なもの
  • ビジネス文書に慣れて情報処理力をあげる

これらのポイントを意識して勉強していただければ、Part6で満点を狙うことも可能です。ぜひ参考にしてみてくださいね。

みなさんのTOEIC®のスコアが目標スコアに届きますように!

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