勉強量をこなしてもIELTSのスコアが伸びない理由とその対処法

この記事は

「勉強量はこなしているのに、IELTSのスコアがいまいち伸びない」

と悩む方に

  • スコアが伸び悩む根本原因は「文法力」
  • IELTSで求められる文法力とは
  • レベル別文法力を上げる勉強法

についてお話しています。

この記事を読むと、なぜ文法をおろそかにするとスコアが伸びないのかIELTS対策に必要な文法力とは何かイメージして頂けると思います。

英語に苦手意識を持つ人は大抵「文法のルールが多すぎて英語が嫌になった」とこぼします。

しかし、IELTSでスコアを伸ばすために文法を理解することは必須です。残念ながらやみくもに量をこなすだけでスコアは伸びません。

この記事を読んで、まずは文法の必要性に気づき、一緒に苦手意識を克服していきましょう!

スコアが伸び悩む原因は文法にあり

まじめ
IELTSの勉強を初めて3カ月が経ちます。毎日8~10時間勉強して問題集も一冊解き切ったのに、スコアが全然上がりません。英語が嫌いになりそうです。
さすがまじめくん!それだけ勉強量を確保しているのは素晴らしいことね。ちなみに文法にはどれくらい時間を割いてる???
文法ですか…?中学英語を復習できる本を1回だけ読みました。TOEICと違ってIELTSの試験に文法問題は出ないから、文法はやらなくても大丈夫ですよね???
ん?ちょっと何言ってるか意味がわからないわ。文法は基礎中の基礎。単独で試験に出なくても文法をおろそかにしたら絶対にスコアは上がらないわよ。

「文法セクションがないから勉強する必要はない」は大きな間違い

IELTSを受験したことがある方はご存知と思いますが、IELTSの試験に文法単独のセクションはありません。

TOEFLではITP((Institutional Testing Program: TOEFLの団体向けテスト)にStrucutre & Written Expressionで、TOEICでは短文穴埋め形式という形で文法に関する知識が直接問われます。

例えばこんな感じ。

Customer reviews indicate that many modern mobile devices are often unnecessarily ——- .
(A) complication
(B) complicates
(C) complicate
(D) complicated

答え:(D)


(ETS TOEIC 公式サンプル問題集 リーディングセクション Part5
https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/about/format/sample01.html)

下線部に入る正しい選択肢を選びなさいという、オーソドックスな問題です。受験英語になれている私たち日本人にとっては、比較的解きやすい形式です。

こんな風にわかりやすく「文法問題」として出題されるTOEICでは、受験者は意識的に文法対策をします。

一方IELTSでは、上のような形で文法問題が出されることはありません。それでは、私たちに文法の知識は求めれないのでしょうか。

答えはもちろんノーです。

文法セクションがないのはそれを軽視しているからではなく、ReadingやWritingなど他のセクションで文法力をしっかり判断しているからです。

つまり、文法が出来なければReadingやWritingのセクションも必然的にスコアが伸びないように設計されているのです。

SpeakingやListeningのスコアを伸ばすためには、発音や音声知覚など、文法以外の要素も関連してきます。

しかしWritingとなるとそうはいかない。例えばWritingセクションのタスク1では「次のグラフを説明しなさいという」問題が出されます。

ここでは、過去から現在までの伸び率、量や質的変化などを英語で要約する力が問われます。

  • 過去や現在を表す時制を正しく使い分けられるか
  • 二つの要素を比較する場合の表現は正しいか

実はこんな風にして私たちの文法力はチェックされているんですね。紙の上でごまかすことはできません。

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Readingも同じです。問題量をこなし、単語の意味がとれることは大事です。しかし、単語の意味をなんとなくつなげてノリで文章を読んでいるうちは、スコアを大幅に伸ばすことは難しいでしょう。

どんな試験もそうですが、出題者は全員が100点を採れるテストなんて作りません。きちんと勉強している人は解けるけれど、していない人はまんまとハマる「ひっかけ問題」を用意しています

IELTSで求められる文法力とは

それでは一体、IELTSの試験にはどれくらいの文法力が求められるのでしょうか。

ずばり目安は「英文の構造が見抜けるようになること」です。決して文法の細かいルールを暗記することではありません。この違いを意識することはとても重要ですので、もう一度言いますね。

文法ルールを暗記するのではなく、英文構造を見抜けるようになる。

英文の構造が見抜けるとは、簡単に言えば中学校で習った5文型-S(主語)、V(動詞)、C(補語)、O(目的語)-に当てはめることが出来るということです。

もっと極端に言えば、主語と動詞を正しく見つけられること

「主語と動詞くらい簡単にわかるんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、シンプルなことほど難しいもの。

例えば以下の例文を読んでください。

Whenever the Swiss glaciers retreat a little, the rocks in the bed of the valley they have passed over are found to be rounded, grooved, and striated.

鈴木順一(2016) 『一気に攻略 TOEFL ITP®テスト文法』テイエス企画株式会社 
まず単語が難しくて、文章を読む気にすらならないです!
そうね。こんな風にわざと難しい単語を使ったり、修飾したり、文と文を繋げて主語と動詞をわかりにくくしているの。

ちなみに答えは主語が “the rocks”、動詞が “are found”。

どうでしょう。皆さんは10秒以内に見抜くことが出来たでしょうか。IELTSのリーディング問題を解き切るには、これくらいの文の構造を見抜くのに10秒以上かけることはできません。

この文章を読み解くには、接続詞、受動態、関係代名詞などの文法知識が必要となります。

とはいえ「これは関係代名詞の主格用法ですか?それとも目的格ですか?」とか、「先行詞(※修飾される単語)はどれですか?人ですか?それともモノですか?」とか、そんな細かい文法用語を使った説明までは求められません。

大事なのは「メインの主語と動詞はこれだから、それ以外は全部飾りなんだ」という構造を見抜くこと。

日本の大学受験のように、〇×がはっきり分かれる文法理解は不要ですが、構造を正しく見抜けなければ、筆者の主張を正しく読み取ることができません。

それでは留学しても、授業についていけずに困ってしまいますよね。だから出題者は受験者の本当の英語力を知るために、文法を理解していないと意味が取れないような複雑な一文を入れてくるわけです。

レベル別文法力を上げる勉強法

ここまでで文法を学ぶ必要性は納得いただけたかと思います。

最後に、レベル別に文法力を鍛えるための勉強法を簡単に紹介します。

【初級者】文法が本当に苦手で全然覚えていないという方は、中学英語からやり直す系の書籍をオススメします。出来ればマンガやイラストがふんだんに使われていて、文法用語が少ないものを選んでください。文法を専門用語を使って説明されると更に混乱する可能性があるので、それよりも文法の本質的役割(例:助動詞の役割は「話し手の気持ちや感情を伝えるのを助けるものなんだよ!」)を教えてくれるような本が良いです。
【中級者】中学3年生までの内容は理解しているけど、高校でよくわからなくなってしまったという方には、初級者向けの本にプラスして、やはりきちんとした文法書籍を買うことをお勧めします。出来ればTOEICレベルの簡単な文法問題を解きながら、高校英語の教科書を片手にわからない単元から学び直すといった努力が必要です。
【上級者】高校までの内容も理解しているけど、もっと英語を極めたいという方には、TOEFLレベルの文法本をオススメします。TOEFLはTOEICよりも難易度が高く、またアカデミックな英語なのでIELTSとの親和性も高いです。TOEFL ITP ではStructure and Written Expressionという、文法に特化した問題が出題されます。まさに英文構造を見抜けるかどうかを問う問題ばかりです。

いずれのレベルにせよ、必ず問題を解きながら文法の知識を蓄えるように心がけましょう。

暗記しようとすると大変だけど、必要に応じてその都度理解を深めていけば、自然と記憶に定着するよ!
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