「TOEFLやIELTSの目標スコアを取るために、塾か独学で迷っている」という方向けに、
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塾 or 独学か、選ぶための判断基準とは
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塾に通うメリット・デメリット
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独学のメリット・デメリット
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わたしの体験談(独学と塾の両方)
についてお伝えします。
「独学でTOEFLスコア100点達成した私の勉強法を公開!」というブログは世の中にたくさんあります。そうした記事を読んでいると「自分も独学でいけるんじゃないか?」という気分になってきますよね。
一方「仕事が忙しいのに、一人で勉強を続けられるかな」「独学で本当にスコアは上がるのかな」など、不安に思う方もいると思います。
選ぶ基準は「自分の性格に合っているか」
塾が合っているか、独学が向いているか。
お金と時間以外の要素で判断するなら、自分の性格に合っているかどうかで選ぶのがベストだと思います。
「塾に通わなくても独学でいける自信がある」という人もいるだろうし、「お金の余裕はないけど、独学では自信がない」という人もいるでしょう。
TOEFLやIELTSのスコアを上げるなら、少なくとも3カ月~1年近く勉強することになります。
その長い道のりを、途中であきらめずに歩き続けられるか。受験勉強は継続できるかどうかの勝負です。ただ漠然と英語力を伸ばすのではなく、目標スコア達成が私たちの目指すゴール。目標を達成できるのは、英語が得意な人でも頭の良い人でもなく、最後まで諦めずに勉強を続けた人です。
勉強を続けるには、塾と独学、どちらが自分の性格に合っているか。過去の経験も踏まえ考えてみましょう。
塾に通うメリット
塾に通った経験から、私が感じたメリットを思いつくままに書いてみました。
- 専門講師によるわかりやすい授業。わからないところは直接先生に質問できる。
- 効率的に勉強できる。経験豊富な講師が出題傾向やポイントを教えてくれる。
- 勉強のペースが保てる。模範的なスケジュールで授業が進むので、指導通りに予習・復習すれば確実にスコアが伸びる。
- ミニテストや模試がある。定期的に自分の実力を知り、危機感を醸成出来る。
- オリジナルのテキストと問題集。先生の解説が加わることで更に良い教材に。
- 勉強仲間が出来る。お互いに励まし合うことでモチベーションが保てる。
- 勉強以外の留学ノウハウや受験情報が自然に耳に入ってくる。
個人的な感想として特に良かったのは、「先生」「効率性」「勉強ペース」「模試」です。そもそもなぜ高いお金を払ってまで塾に入るかというと、一人では出来ないことを補助してもらうためです。
自分の性格上、長期間一人で勉強を続けるのは絶対難しいと確信していました。「テスト直前の2~3週間で詰め込めば何とかなるだろう」と後回しにしがちなので、模試で実力(当然目標にはほど遠い)を直視させられるショック療法はかなり効果がありました。
塾に通うデメリット
一方塾に通っていて、デメリットと思う点もありました。
- 自分用にカスタマイズできない。授業のスピードが速くてついていけない(あるいは遅くてイライラする)。
- 仕事をしながら塾に通い続けるのは結構しんどい。仕事終わりにダッシュで向かわなければいけないことも。通うのが大変だと、途中でドロップアウトする可能性が高くなる。
- 先生に当たりはずれがある。先生は選べない。相性が悪くてもその先生の授業をずっと受けることになる。
- 不要なノイズが入る。受験仲間の「俺はココまで勉強した」「模試は何点だった」のマウンティングにイライラすることも。
- お金がかかる。高額な授業料以外にも、交通費やちょっとした夜食代がかかる。
一番困ったのは「通学」と「先生との相性」でした。塾が少し遠かったので、ちょっとでも残業すると遅刻してしまう。社会人はここら辺が厳しいですね。
先生との相性は、授業を受けて1~2カ月経った時に気づきました。たまたま別の先生の授業を受けたら、ものすごくわかりやすかった。同じ金額で、こうも内容が変わるのかと。
目の前の先生を信頼できるかどうかは超大事。一度「この先生大丈夫かな…」と不安を抱くと、全然授業に身が入らなくなります。
一番イライラしたのは「受験仲間の不要なノイズ」と「ちょっとした支出」です。
あるとき同じクラスの仲間でグループLINEが出来てしまい、情報交換が始まりました。今考えれば、なぜ安易にグループLINEに入ってしまったのか…。
最初は有益な情報もありましたが、次第に一定の人の自慢ばかり投稿されるように。完全に不要なノイズでした。受験仲間の存在は、モチベーションにもつながりますが、気にしすぎるとストレスにもなります。これも自分の性格と照らし合わせて判断してください。
授業料以外に交通費や飲食代がかかることは想定していませんでした。1回は大きな金額ではないですが、重なるとそれなりに家計を圧迫します。お金のことを考える時は、授業料以外の出費も計算に入れておくと良いでしょう。
塾に向いている人
塾の真価に気づくのは「ヤバい!」と本気で火が付いた時。ただ通っていても意味はない。逆に通っていることの安心感から、勉強をサボってしまうこともあります。つまりは活用次第で、かなり得にもなるし、損にもなる。
塾に通っていても、自習時間は必要です。むしろ自習が8割、塾は2割。授業はあくまでペースを保ち、理解を深める場所。学んだ内容を定着させ、解けるようになるには、塾以外の場所で自習しなければなりません。
塾は決して目標スコアを保証してくれるわけではない、と心得ておくことが大切です。
・勉強はいつも詰込み型で、長期的に継続するのが苦手
・強制的に勉強する環境がないと、多分さぼっちゃう
・仕事や家族の状況を踏まえて、無理なく塾に通うことができる
・塾以外での努力が大切ということを理解している
今日は大学や予備校で IELTS、 TOEFL、TOEIC、英検などの英語試験を指導している講師の立場から見た「正しい塾の選び方」について解説したいと思います。 以前「塾か独学かは自分の性格に合わせて選びましょう」という記事を書きました。 […]
独学のメリット
次に独学のメリットです。
- 自由にスケジュールが組める。教材も自分の好きなものを選べる。いつでもどこでも始められる。
- 創意工夫を重ねながら、自分に合った勉強法を確立していく楽しさがある。
- 費用が抑えられる。
数こそ少ないですが、「自分に合った勉強法を確立していく楽しさ」と「費用を抑えられる」メリットは大きいです。
自分で目標点数を決める。現在地はどこか、到達するための課題は何か、どういった戦略を取るべきか……。
そんなことを考えるのが好きという人は独学に向いています。「塾の授業を皆と一緒にこなしてくいく」だけでは味わえない楽しさや達成感があります。苦労して自分に合う勉強法を確立していく経験は、将来も必ず役立つ資産になるでしょう。
独学のデメリット
次に独学のデメリットです。
- サボっても誰も注意してくれない。勉強を続けるのが難しい。
- 毎日のスケジュール立てがしんどい。今日は何をどれくらい勉強するか、自分で考えて決めるのは、結構エネルギーが必要。
- 勉強の質が自分の力量に依存する。わからないことが気軽に質問できない。ネットで調べるのは時間がかかる。
- 非効率。間違った勉強をしていても、自分で気づきにくい。
- スコアが伸び悩んだときに、ブレイクスルーしにくい。何が悪いのか、どう突破していいのか、独学だと気づけない。
- 一人は飽きる。たまには誰かと辛さを共有したい。
- ライティングとスピーキングは独学だと限界がある。
独学の最大のデメリットは、継続が困難の一言に尽きます。自分を律するのは想像以上に大変です。
挫折する理由なんていくらでもあります。「仕事が忙しくて勉強の時間が取れない」、「めっちゃ勉強しているのに点数があがらない」などなど。
冒頭にも書きましたが、資格試験、特に英語は地頭の良さではなく、毎日コツコツと勉強を頑張れるかどうか。何も強制するものがない中、自発的に勉強を続けられる性格かどうか、考えてみてください。
独学の結論
・自分に合った勉強法をすでに持っている
・モチベーションに頼らず、毎日勉強する習慣がある、環境を用意できる
・性格が粘り強く、コツコツ勉強することが苦にならない
・ライティングとスピーキングの基礎がある
【参考】わたしの体験談『予備校&独学』のミックス
最後にちょっとだけ私の体験談をお話します。
最初の2~3か月で勉強がストップする。仕事の忙しさを言い訳に、結局その年は試験の申込すらせずに終わる。
【2年目】:やっぱりちゃんと受けようと覚悟を決める。会社の人、家族、恋人、友達にも試験を受ける宣言(行きたくない飲み会の誘いが断りやすくなってラッキー)。
大手予備校に申し込む。30万円で10カ月通学のコース。一回の授業は2時間半、週2日。教育訓練給付金に申し込む。給付金をもらうためには80%以上の通学率を達成しなければならない。給付金欲しさに必死で通うが、予習・復習はほとんどせず。
本試験3カ月前の模試で、1200人中900位という順位(合格できるのは上位20%)。初めて自分のヤバさに気づく。ようやく予備校の価値に気づき、真剣に勉強に向き合う。有給も使って1日6~8時間毎日勉強。
無事合格。
1年目の失敗を活かし、2年目は予備校に通うことにしました。その時の決断理由は、
- 受験科目のほとんどが初学。何から手を付けていいかわからなかった。
- 知り合いの合格者が全員予備校に通っていた。
- 1年に一度しかない試験のため、独学に賭けるにはリスクが高すぎると思った(逆に予備校に通っても合格できなかったら諦めようと思えた)。
- 高いお金を払うからには絶対元を取ってやろう、という貧乏根性。
- 仕事もひと段落して(すでに退職を視野に入れていたので、無理やりひと段落させて)、一年間通学できる自信があった。
予備校に通ったから合格できたと思いますが、予備校に通っていただけでは合格できなかった、というのが正直なところです。
実際、最初の7カ月は漠然と通っていただけで、その結果が1200人中900位なわけです。
一方、ヤバさに気づいた直前の3カ月は、合格者のブログも読み漁りましたし、色々な勉強法を試し、独学に近いスタイルで取り組みました。
ちなみに当サイトは、留学を目指して勉強する人を応援しています。塾に通っている人も、様々な事情で通えない人も、分け隔てなく応援しています。このサイトでお伝えしている勉強法やモチベーションアップの方法が、少しでも皆さんのお役に立てれば嬉しいです。
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