IELTSスピーキング対策|2.5ヶ月で5.0→6.5を達成した勉強方法とその効果

みなさんこんにちは。2020年秋からイギリスの大学院留学を目指しているまじめです。

この記事を書いているのは2020年6月なので、残りあと3か月

まじめ
まじめ

それなのにまだIELTSの目標スコアに届いていない!背水の陣で毎日猛勉強。

今日は私の IELTS スピーキング対策と勉強法についてご紹介したいと思います。タイトルの通り、スピーキングスコアが 5.0 ⇒ 6.5一気に伸びましたので、ちょっとだけ自信をもってご紹介させて頂きたいと思います。

特に、

  • IELTSのスピーキング対策をしているのにスコアが伸びない
  • ネイティブ相手に会話練習してもいまいち効果が感じられない
  • トピック毎に対策して臨んでも、本番では予想外の質問をされて太刀打ちできない
  • 4セクションの中でスピーキングが一番苦手(日本語でさえしゃべるのが嫌い)

という方は、参考にして頂けると思います。なぜなら、2.5ヶ月前の私がそうだったから。

恥ずかしながら、まずは私のスピーキング対策の歴史からご紹介したいと思います。

IELTS スピーキング対策の歴史

2019年の8月から本格的にIELTSの勉強をし始め、これまで5回 IELTSの本試験を受けました。スピーキングのスコア変遷がこちらです。

受けた月 スピーキングのスコア
2019年 9月 4.5
2019年 10月 5.5
2020年 1月 5.0
2020年 3月 5.0
2020年 6月 6.5

見ての通り、9月~1月までは平均して 5.0 だったのですが、2020年3月から6月にかけて一気に1.5もスコアが伸びました。

ほぼ対策ゼロの最初の3カ月(8~10月)

勉強を始めてからの3カ月間、最も注力したのはリーディングとリスニングでした。

しかも10月はちょうど出願準備と重なっており、スピーキングの勉強に時間をさけていませんでした。

つまりほとんど何もしていなかった…。

手探り期間の3カ月(11月~1月)

10月に受けた試験でライティング 4.5 と絶望的なスコアを叩き出してしまったがゆえに、11月はフィリピンの語学学校で、みっちり一カ月間特訓を受けていました。

語学留学直前(2019年10月)に受けたテストのスピーキングスコアが 5.5 だったため「俺はそこそこ話せるレベルでしょ」という自信がありました。

しかし実際留学先でのレッスンでは、「あなたが言いたいことはこういうことね」と毎回先生に(大幅に)訂正されて文章が完成。自分はスピーキングが出来ると勘違いしていたことを痛感しました。

加えて、語学学校で初めて Part 1、2、3の違いを理解するという始末。IELTS 対策も全然足りていないと気づかされました。

帰国後はとにかくIELTS用の対策を打たねばと思い、IETLS の対策本に載っている模範解答を参考に、言いたいことを作文しては暗記するという練習を繰り返していました。

本気モードの3カ月(2月~4月)

このままではまずいと、本気でお尻に火が付いたのが2月頃。大学院から合格の知らせも届き、あとは IELTS のスコアを取るだけ。それなのに思うようにスコアが伸びません。

この頃はまだライティング対策に集中しており、文法の基礎を徹底的に洗い直している時期でした。一日の勉強時間もライティング 3.5 時間、スピーキング2時間、リーディング1.5 時間、リスニング1時間といった割合です。

スピーキングに割く時間こそ2時間確保していましたが、勉強内容は変わらずPart 1 と2を中心に身近なトピックが話せるよう、英作文をしては暗記をしていました。

加えて、時々オンライン英会話を使い、IELTS対策を30分ほどしていました。

【コラム】実は4月にもIELTSの受験を予定していたのですが、コロナの影響で5月まで延期に、そしてその5月の試験までもが6月に延期となってしまいました。テストのスコア次第ではプリセッショナル・コースも視野に入れていたのですが、申込までにテストを受けられなかったため断念。求められているスコアを必ず取り切ると覚悟が決まりました。

背水の陣の 2.5 カ月(5~6月)

いよいよ最後のチャンスとなった6月の試験。もう後がありません

ライティングも気にはなりつつ、やはりスピーキングももっとやらないとマズイと思い、スピーキング対策に舵を切ることにしました。

2.5 ヶ月という時間は、長いようであっという間です。ここまでの期間でそれなりにスピーキングの勉強をしてきましたが、正直、全く手ごたえが感じられない。同じやり方を続けたところであまり効果はないのではと焦っていました。

そこで Ringo ちゃんとスピーキングの作戦会議を開き、課題と施策を練ることに。今振り返ると、この作戦会議がまさにターニングポイントでした。そして、それ以降取り入れたスピーキングの練習法のおかげで、私のスコアは6.5にまで一気に伸びていったのです。

課題を分析し、fluency に狙いを絞る

 
Ringo
ここからは私が解説します

まじめくんのスピーキングの課題は明らかに Fluency and coherence(流暢さと一貫性)でした。まじめくんに限らず、ほとんどの日本人受験生の課題が Fluency and coherence、つまり「いかにつまらず自然に話せるか」だと思います。

ご存知のとおり、IELTS スピーキングの評価基準は次の4つ。

  1. Fluency and coherence(流暢さと一貫性)
  2. Lexical Resource(語彙力)
  3. Grammatical range and accuracy(文法知識と正確さ)
  4. Pronunciation(発音)

まじめくんは過去に発音スクールに通っていたこともあり発音が上手です。なので、Pronunciation に大きな問題はありません。また語彙についても、6.5 を目指すレベルとしては、そこまで大きな課題はありませんでした。

残るは流暢さ文法です。文法について細かく見ると「文法知識(Grammatical range)」と「正確さ(accuracy)」の二点から評価されます。

ちなみにこの二つは、どちらが加点でどちらが減点かわかりますか???

自然に考えると文法知識加点評価で、正確さ減点評価ですよね(※実際にIELTSで加点/減点評価されるというわけではなく、あくまで個人的見解です)。

では、スピーキングで6.5までのレベルを目指すなら、どちらに力を注ぐ方が効率的だと思いますか???

私は減点を減らす、つまり基本的な文法ミスを減らす方がよっぽど6.5を取れる可能性が高いと思います。

文法知識 < 文法の正確さ < 流暢さ

自分が評価者の立場に立つとよくわかるのですが、基本的なミスはすごく気になります

関係代名詞や比較級、仮定法などの難しい文法を使おうとして間違える分には「ナイスチャレンジ!」と好印象なものの、時制や名詞の可算/不可算、三人称現在形のSなど、中学1~2年生レベルのものでミスが多いと、「文法の基礎は大丈夫かな?」と悪い印象を受けます。

文法については勘違いしている人が多いのですが、まずスピーキングで 6.5 を目指すなら、そこまで複雑な文法は要りません。

ライティングの場合は何度も書き直せるので、難しい文法知識を披露する価値ありです。

しかしスピーキングの場合、難しい文法を使おうとして「えー、うー」と考える時間が長かったり何度もつっかえたり言い直してしまうと fluency の評価が一気に下がります。文法知識の豊かさよりも、流暢性の低さの方が悪目立ちしてしまうのです。

ですからまず目指すべきは

シンプルな文法を使った文章を、ミスなく流暢に話す

です。

流暢さを伸ばすには瞬発力を鍛える

まじめくんの場合、ライティング対策として文法の総復習を行っていたので、基本的な知識は入っていました。

あとはそれが口をついて滑らかに出るかどうかこれがめっちゃ大事です。

ラスト2カ月半は会話の瞬発力を鍛えることに絞ることにしました。それまでの「トピックに対して事前に準備する」という時間を減らし、「簡単な質問に対してとにかく素早く反応できる」練習に切り替えたのです。

まじめ

そこで私が使ったテキストがこちら。

森沢洋介著『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』(ベレ出版)です。この本はレベル別にシリーズになっているのですが、私はまず中1~2レベルからスタートしました。

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英語のハノンと瞬間英作文

毎日一時間、口に落ち着くまでひたすら音読

どのレベルの本を選ぶかは「本文内の日本語を英語に変換する事が、自分にとって難しいか簡単か」で判断すると良いと思います。私は中1〜2レベルでも簡単に変換できなかったため、この本からスタートしました。

具体的な使い方は本の冒頭に書いてあるので、その指示に従ってやりました。毎日1時間続けると決め、ひたすら声に出して音読です。この本を何度繰り返すかは、それぞれのレベルに応じてと書いてありますが、私は3回繰り返しました。

最初は本当に効果があるのか半信半疑な部分はありましたが、何度も繰り返し音読していると不思議なもので文章の作り方が染み付いてきます。

この本を中心に取り組んで約1ヶ月後、オンライン英会話をすると以前より自分が言いたい事が言えるまでの間が短くなり、かつ文法のミスが減って非常に驚きました。

とはいえ、この本だけではなくIELTS対策も実施する必要があると考えていたため、試験1ヶ月前はこの本と並行してIELTSのパート毎の想定質問集と回答を用意していました。質問と回答を作ってはそれを暗記して口に落ち着けるを繰り返すという途方もない作業。

特に Part2と Part3は準備すればするほど限界がある事がわかり、毎日これをやって意味があるのかと自問自答していました。そして不安を抱えながらテスト当日を迎えます。

試験本番で詰まることなく話せた

そして実際の質問項目は、約9割が準備していなかった質問。

例えば Part1では “water sports” について聞かれました。こんな質問、私が使っていたIELTS対策のスピーキング本には全く載っていません。

今までのスピーキングテストでは考えた事のない質問がくると、数秒の間があった後に話し始めるパターンでしたが、今回はとにかく詰まることなく話す事ができました。

これは瞬間英作文の筆者が仰る英作文回路が、少し構築できたからではないかと思っています。

IELTS対策だけじゃなく根本のスピーキング力を

スピーキング対策本にはよく、想定質問と回答集があります。

これを準備すればするほど「こんなレベルの高い文章、一生かかっても作る事ができないよ」とか「もうスピーキングの準備なんて終わらないよ」と途方に暮れる時がよくあります。

また、英語のレベルが上がってくると数ヶ月前に用意していた回答がすごくレベルの低い文章に思えて、再度作り直すという作業がでてきます。

私はIELTSの準備だけではなく、根本となるスピーキング力を少しでもつける事ができた事が事が良い結果につながったのではないかと感じています。

英語は背伸びしたらダメ。遠回りでも基礎を固める

Ringo

まじめくんのえらいところは、プライドを捨てて基本に立ち返ったところ。

「リスニングや音読の練習は自分の実力より少し下、簡単だな、と思える教材からやりましょう」と指導するのですが、多くの生徒さんが「いや、中1はさすがに簡単すぎる」と言って、実力より上の難しい教材に手を出してしまいます。

そしてほぼ100%、途中で挫折して音読をやめてしまう。これでは本末転倒ですね。

何事もそうですが、「こんなの簡単だ」「これくらいできるに決まっている」と、基礎を疎かにしては、必ずどこかで壁にぶつかります。

プロスポーツの選手が基礎練習を大切にするのと同様、英語も基礎を固めることが重要。そのためには、自分にウソをつかず「私は中2レベルも危ういから、中1レベルからもう一度やり直そう」と謙虚になる姿勢が大事かなと思います。

今回の記事では「2.5ヶ月」と書きましたが、もちろんそれより前からずっとコツコツと勉強してきた蓄積があってこその話です。

「ネイティブとの英会話レッスンは自分にはハードルが高すぎる」、「IELTSの対策本の模範解答のようにしゃべれない」と悩む方は、もう一度基礎の反復練習から始めてみてはいかがでしょうか。

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