この記事は
- 試験勉強を始めようかどうか悩んでいる
- 興味はあるけれど、なんとなく覚悟が決まらない
- 勉強しなきゃと思っているけど、なかなか本腰が入らない
という方に、
- 勉強を始める前に問うべき3つの質問
- 正しい目標設定の仕方
について書いています。
この記事を読むと、これから始まる長い受験生活にどう向き合うべきか、途中で挫折しないために最初に抑えておくべき目標達成のポイントついてイメージ頂けると思います。
勉強を始める前に問うべき重要な質問
ということで、これから試験勉強を始めようとしている皆さんに、考えてもらいたい質問があります。これらの質問はそのまま目標達成のポイントにつながります。
一つ目がこちら。
Q.1 自分で決めた目標か? その目標は、少し挑戦的でワクワクするか?
目標を達成するには、目標の設定自体がすごく重要。
目標達成のメカニズムについては、心理学や脳科学、行動経済学など様々な分野で研究が進んでいます。
目標達成と個人の動機付け(モチベーション)は密接に関連しています。動機付けには、外部の要因によってモチベーションを高める「外発的動機づけ」と、自分の内側から発生する要因によってモチベーションを高める「内発的動機づけ」の二種類あると言われています。
例えば「TOEICで800点以上取れればボーナスがもらえる」というのは外発的動機づけの典型例です。一方内発的動機づけは、「この単語にはこんな起源があったんだ。面白いからもっと知りたいな」など、好奇心のように自分の内側から湧き出る欲求によって動かされる状態を指します。
どちらの動機付けもメリット・デメリットがありますが、継続性という点において、内発的動機づけの要素はとても重要です。
受験勉強は長くて孤独です。英語、特にTOEFLやIELTSは、努力がスコアに反映されるまでに数カ月かかります。途中でくじけそうになっても、自分の力でやる気を取り戻せれば、勉強を継続することが出来ます。
やる気を内側から回復させてくれる目標設定のキーワードは、「有能感」と「自律性」です。つまり「自分ならきっと出来るだろう」と思えて「自分で決めたんだ」と思える感覚が重要なのです。
また目標のレベル感は「頑張れば何とか手が届きそうだ」と思える、少し挑戦的なレベルに設定すると良いと言われています。あまりに高すぎると諦めてしまうし、簡単すぎても退屈で飽きちゃいますもんね。
「好きこそものの上手なれ」ということわざがあるように、好きという感情には圧倒的なパワーがあります。
途中で挫折しないためにも、
- そもそも自分で決めた目標か?
- 頑張れば何とか達成できそうか?
- 取り組んでいる勉強の内容自体が好きか?
- 学んでいてワクワクするか?
を自分に問いかけてみてください。
Q.2 犠牲になる「他に重要なやるべきこと」が存在しないか
その通りですね。誰もが皆好きなことを自分で目標に出来るわけではない。または、自分で決めたとしても、「好き」というより「べき」感から目指す人もいる。
おそらくこちらの状況の方が多いですよね。私も会社員時代はそうでした。「仕事で必要だから」、「昇進に有利だから」と、決して前向きな理由ばかりではありませんでした。
だからこそ、”犠牲になる「他に重要なやるべきこと」が存在しないか”という問いが、非常に大切になってきます。軽視されがちですが、一つ目の質問よりも、実はこの問いの方が目標達成のカギとも言えます。
「犠牲になる他に重要なやるべきこと」は、人によって異なります。
例えば「ダイエットする」「好きな人と付き合えるようになる」「ブログを始める」「昇進を目指す」「転職する」「家族との時間を増やす」など、何でもあり得ます。
例えば私の場合。
ある時「今年こそはブログを続けよう!」と心に誓いました。と同時に、「今年は〇〇の部署に配属されたいから、必要な資格試験に挑戦しよう!」と、キャリアチェンジ&資格試験の合格まで目標に盛り込んでいました。「勉強しながらその記録をブログに書けばいいんだから、きっと出来るだろう」と。
結果はどうなったか。
すべて中途半端に終わりました。なぜか。時間が足りなかったからです。当然ですね。自分が管理出来る時間以上に、やりたいことを盛沢山入れてしまったわけですから。
しかも驚いたことに、自由に使える時間の内最も優先していたのが、実は「ヨガ」だったのです。
顕在的にはキャリアや勉強の優先度が高いつもりでいましたが、潜在的には「健康な心と体になりたい」という欲求の方が強かったんですね。
私にとって「他に重要なやるべきこと」は実はヨガだった。そしてそれを犠牲にしてまでブログや資格試験の勉強を優先できなかった。
誰の言葉か忘れましたが、
本当に分散するのは、リスクじゃなく、
自分の資源(お金と時間)だ
という言葉があります。欲張りな私には、とても刺さります。
現代人は忙しいです。他の目標を排除する、予めしないことを決めておくなど、意識的に行動しないと時間はどんどん奪われていきます。
転職や昇進なども大事ですが、自身の健康管理、親の介護やこどもの受験など、家族の誰かをサポートすることも「他に重要なやるべきこと」です。これらを犠牲にし、勉強を優先するのはなかなか難しいかもしれません。
Q.3 目標達成に必要な期間は十分あるか
そのような場合、試験勉強を始める前に「本当に今の時期が適切か?」を一考する価値は十分あると思います。
勉強を始めるのは簡単ですが、続けるのは難しい。続かないと一定のレベルにまで英語力はあがりません。
初めから無茶な環境とわかっているのに、無理めな目標を立てて挫折する。「やっぱり自分は3日坊主で何も達成できないんだ……」と自己嫌悪で終わるなんて悲しいじゃないですか。
社会人にとって、結局いちばん尊い資源は「時間」です。どんなにお金をたっぷりかけて教材を買っても、塾に申し込んでも、その教材を使う時間、塾に通う時間が確保できなければ目標達成は難しいかもしれません。
3つの質問にYESなら、あとはやるだけ
もう一度3つの質問=目標達成のポイントを振り返ってみましょう。
- 自分で決めた目標か? その目標は、少し挑戦的でワクワクするか?
- 犠牲になる「他に重要なやるべきこと」が存在しないか
- 目標達成に必要な期間は十分あるか
全ての質問にYESだった人は、これから始まる受験生活にバッチリ立ち向かえると思います。
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