TOEIC®リスニング対策 |Part1写真描画問題の解き方のコツ

 TOEIC® のリスニングスコアを上げるための対策やお勧めの参考書を知りたいです。

今日はこれからTOEIC®のリスニングを頑張っていきたいという人向けに、 Part1「写真描画問題」の解き方のコツそして具体的な攻略法について解説していきます。

 
Ringo
TOEIC®のリスニングパート満点を2回連続で取った筆者が実践している内容なので、それなりの信頼性はあると思います!

結論から言うと、Part1を攻略するには

  • 主語と動詞を聞き取ることに集中する
  • 写真の見方に慣れる
  • 消去法を活用する
  • 引っ掛けに引っかからない

以上4つのポイントを抑えてしまえば、正解率がぐっと上がります。TOEIC® のリスニングの中で、Part1は得点源です。ぜひ全問正解目指していきましょう。

TOEIC® のリスニングパートが現在 300~350点以下で、400点を目指す人

主語と動詞を聞き取ることに集中する

TOEIC® の Part1は写真描画問題。

ある人物やモノ、風景についての写真を見て、その写真を表している正しい英文を聞き取れるかという問題です。

このパートを制するには、とにかく主語と動詞を聞き取ることが大事。出だしの主語から、全集中力を傾けて聴き取ります。

流れてくる英文自体は5~10語前後のとても短い文章なので、主語と動詞を聞き逃してしまうとほぼ正解に辿り着けません。

主語と動詞は、つまりは「誰が何をしているか」ということ。あとで詳しく解説しますが、「誰が」は人やモノ、「何をしているか」はどんな動き、どんな状態なのかを見極めます。

理想は付随情報(どこで、何に対して)も聞き取ることですが、まずはこの基本的な「誰が何をしているか」という重要情報に注目しましょう。

▼そもそも音が聞き取れないという人は、こちらもどうぞ

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写真の見方に慣れる

次のポイントは写真の見方です。

ただ漠然と写真を見るのではなく、写真の何を見ておくか予め知っておくのがポイント。

上で解説したように人物の場合「誰が何をしているか」に注目するのが基本です。写っている対象がモノの場合は「何がどんな状態か」に注目します。

目立つ人やものだけ見てれば良いの?

たまに TOEIC®の解説本で「写真の目立つものに注目しましょう」と書いてある本や記事があるのですが、私はその見方はあまりお勧めしていません。

なぜなら目立つものばかり注目してしまうと、引っ掛けに引っかかってしまう可能性があるからです。

TOEIC® はたまに「え?そこなの!?」みたいな選択肢を正解にしてきたりします。例えば真ん中に人物がどーんと写っているのに、背景についての描写が正解だったり。

目立つものに対して「こーゆー説明文が来るだろう」と先入観を持って聞いてしまうと、そうじゃなかった時に上手く反応できないんですよね。

なので写真を見る時はまっさらな気持ちで、全体像も見るようにしましょう

主語が人物の場合

女性がPCを使っている写真

まずは主語が人物の場合のポイント。

基本的には次の2点に注意しながら聞いてください。

  • 一人か、二人か、複数か
  • 男性か、女性か

例えば女性であれば “The woman is ~”、複数であれば “Some people are~”、” Children are ~” みたいな感じです。正直、主語の聞き取りはそんな難しくないと思います。

 
Ringo
出だしを聞き取りに集中しよう。

つづいて動詞の部分ですが、これが難しいですよね。

基本的には何かの動作の途中、つまり一般動詞の現在進行形を取るパターンがほとんど。

上の写真でいうと「PCで作業をしている」、「スクリーンを見つめている」とか、「右手にカップを持っている」とかですね。

ちなみに「持っている(holding)」と「運んでいる(carrying)」はニュアンスが違いますので、そのようなニュアンスが使い分けられるようになると400点台が見えてきます。

写真を見たらまず人物の人数・性別に着目し、その人物を描写するあらゆる動作の可能性を探りましょう。

頻出ポイント:動作と状態

TOEIC® の Part1では、動作表現状態表現の違いを理解できているかが問われます。頻出ポイントなのでぜひ抑えておきましょう。

動作というのは、何かの動きや変化を指します。一方状態というのは、その字の通りある状況が継続的に続いているときに使う表現です。

例えば TOEIC® の Part1でよく出る例は wearingputting on のちがい。

1. He is putting on a jacket.(彼は上着を着ようとしている)→ 動作
2. He is wearing a jacket. (彼は上着を着ている(もうすでに着ている))→ 状態
こんな感じです。両方とも be 動詞+~ ing 形を取っているので、音声だけでこの違いを即座に判断するのは難しいかもしれません。
でも動作と状態の違いはよく狙われると知っていれば、最初から構えて聞くことが出来ますよね。
ちなみに「持つ」と言う意味の have は所有している状態を表すので、現在進行形を取ることができません。
もし進行形のhaving を見かけたら、”she is having lunch.” のように「ご飯を食べている最中だよ」みたいな意味になります。
 
Ringo
そもそも動作動詞?状態動詞?という人は文法本で復習しておきましょう。

主語がモノの場合

日本人にとっては主語がモノの場合の方が難しいと感じると思います。

皆さんの中には無生物主語という概念を習った時、その感覚を理解するのに苦しんだ人も多いと思います。

モノが主語の場合、モノが自ら何かをする感じの能動態と、誰かに~されているという受動態の二つの態が混在して出されます。

頻出ポイント:能動態と受動態

これら二つの態の違いが理解できているかが問われているのです。

  1. A wooden ladder is leaning against a wall.
  2. A piano is positioned in the center of the room.
  3. An audio speaker is mounted on the ceiling.
  4. Some drums are being put away in cases.

出典:『公式 TOIEC® Listening & Reading 問題集7』TEST1の Part 1

こんなん出されたら泣いちゃうかもしれないですね。

1は能動態、2と3はシンプルな受動態ですが、4は受動態現在進行形バージョンになっています。「ドラムは今まさに片づけられているところです」という意味です。are being のところしか聞き取れないと、意味を勘違いしてしまうかもしれません。

また1番の lean という動詞は、主語がモノであっても、はしごに意思があって自らもたれかかっているイメージなんでしょうね。

ここら辺は日本語をそのまま置き換えて考えると迷宮入りするので、英語(する文化)日本語(なる文化)は感覚が違うと割り切った方が良いと思います。

TOEIC®Part1に必要な時制

TOEIC® の Part1に出てくる時制はほとんど現在進行形か状態を表す現在形なのですが、たまに現在完了形が出てきたりします。Part1の時制はこの3つだけ抑えておけばOKです。

  1. A screen is mounted on a wall.
  2. A cup has been left on top of some books. 
  3. A plastic stool has been pushed under a desk.  
  4. A workstation is next to a window.

出典:『公式 TOIEC® Listening & Reading 問題集7』TEST2の Part 1

2と3が受動態の現在完了形ですね。2は「カップが数冊の本の上に置かれて(受動態)、今もそこにある(現在完了形)」ということです。

難しく聞こえますが、意味としては状態を表す現在形とほぼ変わりませんので、そこまで気にしなくても大丈夫だと思います。

以上が写真の見方についてのポイントでした。

消去法を使って2択まで絞り込む

 TOEIC®のPart1は4つの選択肢から一つの正解を選ぶ形式なので、テクニック的には、消去法を活用して正解の確率を上げていくのがコツです。

ちなみにリスニング満点の私も消去法を結構使います。特に知らない単語が出てきたとき。

知らない単語が出てくると結構焦っちゃいますよね。でも普通に考えて、TOEIC®満点の人が試験に出てくる 200問中すべての単語を知っているというわけではないと思います。

それでも正解を選べるのは、

  • 知らない単語が出てきても焦らない
  • 他の選択肢を自信をもって消去しているため、正解が選べる

この二つが大きいと考えます。実際私はそうやって解いています。

4つから1つ選ぶより、2つから1つを選ぶほうが正解に辿り着く可能性は高い。当たり前のことですが、ぜひ消去法を使って2択まで絞れるようにしておきましょう。

引っ掛け問題に引っかからない

リスニング力が上がってくると「最後の2択までは絞れるが、いつも間違った選択肢を選んでしまう」という人が出てきます。

最後の2択で正解を選ぶポイントは、引っ掛け問題に引っかからないこと。

TOEIC® Part1でありがちな引っ掛け問題は

  • 動作と状態
  • 能動態と受動態
  • 時制
  • 前置詞

など。見てわかる通り、これまで解説してきた頻出ポイントばかりです。

前置詞については解説してきませんでしたが、これもPart1においては重要な文法事項です。

モノや風景問題でよく出てきます。位置関係を表す前置詞を理解しているかどうかが問われますので、前置詞が苦手な方はマンガイラストなどを使って復習しておきましょう。

引っ掛けに引っかかるのは文法理解が甘いから

当たり前といばそうなんですが、TOEIC®は英語の試験なので文法や単語をしっかり理解している人ほどスコアが高く出るように設計されています。

逆に曖昧な理解の人は正解に辿り着けないように問題が作りこまれています。

なので、結局一番の近道は間違えた原因を分析し、その問題を100%理解できるまで復習すること

間違えた理由は単語の知識がなかったから? 文法の理解が曖昧だったから? そもそも音が聞き取れていないから?

丁寧に分析して量をこなせば、自分がどこで引っ掛かってしまうのか傾向がつかめてきます。

TOEIC®Part1のお勧め参考書

最後に参考書のご紹介です。

絶対に必要なのは ETS が発行している公式問題集ですね。こちらは必ず一回通して解いておきましょう。

ひたすらPart1と2だけを練習したい方はこちらもオススメです。

テクニック的なことを学びたいという人は『TOEIC(R) L&Rテスト 直前の技術-受験票が届いてからでも間に合う11日間の即効対策プログラム』が参考になります。

リスニングに限らず全パートを網羅しており、効率的にスコアアップが望めるお勧めの本です。

まとめ:TOEIC®Part1は主語と動詞

最後にもう一度ポイントの確認です。

  • 主語と動詞を聞き取ることに集中する
  • 写真の見方に慣れる
  • 消去法を活用する
  • 引っ掛けに引っかからない

この4つのポイントを意識しながら普段の勉強に取り組んでみてください。みなさんのTOEIC®のスコアが目標スコアに届きますように!

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