この記事は「 IELTS ライティング Task2のディスカッション・エッセイの書き方のポイントを知りたい」というビギナーの方、そして復習用にもう一度ポイントを確認したいという上級者の方に
- ディスカッション問題の見分け方
- ディスカッション・エッセイに書くべき内容と構成
- 各パラグラフの書き方のポイント
についてお伝えします。
この記事を読むと、ディスカッション・エッセイで押さえるべきポイントがイメージ頂けると思います。
ディスカッション・エッセイの見分け方
高スコアの人ほど質問文を何度も読む
IELTS ライティング Task2には3つの質問タイプがあます。質問タイプによって答えるべき内容は変わります。
- ディスカッションタイプ(Discuss both views)
- 意見を述べるタイプ (To what extent do you agree or disagree?)
- 課題解決タイプ(What are the reasons of this and what are the solutions?)
高スコアを取るためには、まず質問を正しく理解することが重要。問題タイプの見分け方は簡単なように見えて意外に難しい。これがIELTS ライティング Task2最大の注意点です。
Task2の採点基準のひとつにタスク回答度(Task response)がありますよね。これは「質問にきちんと答えているか」を測る項目。
エッセイを書いている途中は語彙や文法に気を取られてしまいがちですが、例え文法ミスがゼロだったとしても、質問に答えていなければスコアは上がりません。
スコアが伸び悩む人は英語力ではなくタスク回答度、つまり「質問の間違った理解」に原因があることが多いです。
問題を読んだら、まずは どのタイプの質問か、答えるべき質問(内容)は何か、を必ず確認しましょう。
両方の意見を客観的に議論するタイプ
では一体どうやってディスカッションタイプの問題を見分ければ良いのでしょうか。
典型的な質問文はこんな感じです。
- Discuss the advantages and disadvantages of …(メリットとデメリットの両方を考察しなさい)
- What are the benefits and drawbacks?(メリットとデメリットは何ですか)
- What are the advantages and disadvantages?(長所と短所は何ですか)
一つ目は Discuss と書いてあるので分かりやすいですね。
残り二つは単語は違うものの、聞かれている内容はほとんど同じ。メリット・デメリットの両方について考察を求められていることから、両意見について論じるディスカッションタイプとわかります。
そもそも Discuss とは「議論する」という意味。IELTS のTask 2では、二つの意見(両サイド)を客観的に議論できるかどうかがみられています。
ディスカッション問題ではどちらか一つの意見だけ述べてもタスクに回答したことにならず、スコアが上がらないので要注意です!
両方の意見を議論したうえで、自分の主観も述べるタイプ
こんな問題文もあります。
- Some people believe ~, while others think ~. Discuss both views and give your opinion.(~と信じる人もいれば、~と考える人もいます。両方の見解を考察しあなたの意見を述べなさい。)
- Do you think it has more advantages or disadvantages? (短所よりも長所の方が多いと思いますか?)
- Do the advantages outweigh the disadvantages?(短所よりも長所の方が大きいと思いますか?)
一つ目の質問は両サイドの考察に加えて自分の意見を明確に述べるよう求められています。おそらくディスカッション・エッセイの中では、この質問が一番多いのではないでしょうか。
残り二つは “give your opinion” と書かれていないものの、”Do you think~?”, “outweigh”とあります。この場合も短所と長所の両サイドに触れたうえで自分の意見を述べる必要があります。
逆に What are the advantages and disadvantages of ~? という問題文は「長所・短所は何ですか?」と単純に聞かれているだけなので、意見までは求められていません。
ディスカッション・エッセイの構成
質問が正しく理解できたら次は構成です。
私の場合最初の2~3分で両サイドの意見をブレストし、その後5分くらいで構成を決めます。PC受験の場合は時間に余裕があるので、もう少し長く時間をかけます。
“give your opinion” タイプのコツは早めに自分の意見を決めること。
IELTS のトピックは真剣に考えだすとドツボにハマってしまうものが多いので、自分の本音に固執せず書きやすそうな方を自分の意見とします。単語がいっぱい思いつくとか、展開的ににこっちのほうが書きやすそう、とかですね。
基本的な構成は通常のアカデミック・ライティングと変わりません。250語以上で良いので、4パラグラフが妥当と思います。
絶対の正解ではないので参考程度にして、皆さんも自分の型を見つけてくださいね。型を決めると書くのが大分楽になりますよ。
ディスカッション・エッセイの構成例
Introduction | 一般的なバックグラウンド+質問のパラフレーズ + 自分の主張 | 35 語 |
Body I | 反対側の代表的な意見、理由、具体例など | 90 語 |
Body II |
「しかしながら~」というつなぎ語 + 自分の意見、理由、具体例など |
100 語 |
Conclusion |
イントロダクション、ボディで述べた内容の再主張 | 35 語 |
Intoroductionは自分の主張で締めくくる
イントロダクションは背景や問題文のパラフレーズから始めます。そしてパラグラフの最後は自分の立場で締めくくります。
これは IELTS に限らず普通のエッセイも同じ。エッセイ全体を通した自分の主張をThesis statement と呼び、導入の時点で自分の立場を表明します。
Body I には反対側の立場を客観的に書く
Body I では自分とは反対側の立場について述べます。
なぜ反対側の立場を Body I にもってくるかというと、次の段落を “However” で始めたいからというめっちゃ個人的な理由です。その方がエッセイ全体の流れがキレイかな~という好みの話です。(※あくまで私の書き方なので、先に自分が同意する側の意見を書いても全く問題ありません)。
反対側の立場を論じる際に大切なのは、公平かつ客観的に述べること。
- Those who argues that SV may think…
- The supporters of this idea may claim that…
のように「~と主張する人たちは、おそらくこのように考えているだろう」みたいな感じで書くと、客観性を持たせることが出来ます。
そして反対側の代表的な意見、理由、具体例などを続けます。ボリューム的には 80~90語くらい書けていれば安心です。
Body II で自分の意見を展開する
いよいよ Body II で自分の意見を主張していきます。
先ほども書きましたが、私はつなぎ言葉として “However” をよく使います。「前の段落まで譲歩して色々言ったけど、やっぱり私はこう思うんだ!」と、強めに主張するためです。
However以外にも
- Having said that,
- That being said,
- In spite of these arguments,
などを使って Body I と Body II の間に流れが生まれるようにします。
その後はBody I と同じく自分の意見、理由、具体例などを書きます。ボリュームは Body I より少し多めの100語を目指し、1~2文意識的に増やすようにしています。
Conclusion はまとめが理想的だ
Conclusionは Body I、Body II で書いた内容をまとめるのが理想的…ですが、私はいつも時間ギリギリになって、ほとんど Introduction のパラフレーズで終わってしまいます。
その通りです、すみません。
とにかく大事なのはコンクルージョンにも必ず自分の意見を書くこと。これだけはどんなに時間がなくても書くようにしましょう。
ディスカッション・エッセイのまとめ
最後にディスカッション・エッセイ を書く際の注意事項をまとめてみました。
ディスカッション・エッセイはわかりやすい問題もあれば、少しトリッキーな質問をしてくる問題もあります。まずはディスカッションタイプであることを見極めることから始めましょう。
また自分の意見を述べるよう指示があれば明確に表明しましょう。
これらの基本さえ忠実におさえれば、タスク回答度で評価が極端に下がることはないはずです。あとは実際に練習あるのみ。出来るだけ多くの問題に触れ、ディスカッション・エッセイを是非みなさんの得意分野にしてくださいね。
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