リーディングの二大お悩み「速さ」と「正確さ」の両立を目指す

今日はリーディングに関する二大お悩みについてお話ししたいと思います。

TOEFLやIELTSの場合、限られた時間内で大量の英文を読み、さらに問題を解かなければなりません。速く読もうとすれば内容が頭に入らず、ゆっくり読むと時間が足りなくなる…。そんなトレードオフの中をもがきながら、極限状態でリーディングセクションを走り抜けるのは、かなり大変ですよね。そこで、

  • なんとなくは読めるけど、正確には読めていない
  • 読むスピードが遅くて、リーディングだけ時間内に解き終わらない

と、TOEFLやIELTSのリーディングセクションで伸び悩む人向けに

  • フィーリングで読んでいる人の特徴と今後の対策
  • 時間内に解き終えるための速読と精読のバランス

についてお伝えします。

「速さ or 正確さ」のトレードオフではなく、「速さ and 正確さ」の両立を目指して、リーディングにおける文法、速読、精読の大切さと、どのような訓練をしていけば良いかお話したいと思います。

リーディングの二大お悩み

Ringo
生徒さんから頂くリーディングに関するお悩みは大きくこの二つだよ。
  • 正確に読めない
  • 読むのが遅い

これらは別の悩みのように見えて、実は相互に関係しています。まずは悩み別に、原因と対処法についてお話ししていきます。

正確に読めない

正確に読めない原因とは

「正確に読めない」と悩む生徒さんに、「普段はどんな風に読んでいるの?」と尋ねると、

まじめ
ノリで読んでいます!

と答える人がとても多い。

つまり、自分の知っている単語だけ拾い読みして、わからない単語や文法の意味を想像で補って読んでいるということ。これはこれで素晴らしい能力です。わからない単語の意味を文脈から推測する力は、実際TOEFLやIELTSの試験でも求められています。

とはいえ、いつまでもこのような読み方をしていると、どうしても乗り越えられない壁(それ以上スコアが伸びない領域)にぶつかるようになります。なぜなら、単語の拾い読みだけでは間違った理解を誘うような、難しい文法が問題に組み込まれているからです。

文法の知識がないと、英文の構造を見抜くことが出来ません。構造を見抜くことが出来ないと、文中で何と何が比較されているのか、どんな因果関係が起きているのかなど、文章を正しく理解するのが難しくなります。

当サイトでは、文法の重要性について何度も触れています。

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TOEFLから文法セクションがなくなったのはなぜか。

それは決して文法が軽視されているからではなく、リーディングやライティングなど、他のセクションで文法力を試しているからなのです。

ノリで読んでしまっている人は、まずは文法の基礎知識が必須ということ、そして何より、持っている文法知識をリーディングの場ですぐに引き出せる状態にしておくことがとても重要ということを理解しておきましょう。

「それってどういう状態?」と疑問に思った方は、続きの「読むのが遅い原因」も読んでみてください。

正確に読むための勉強法

ということで、正確に読めないと悩む人は、まず基本的な文法知識を固めましょう。TOEFLやIELTSであれば、高校レベルの文法項目(関係副詞、仮定法、分詞構文など)をカバーしておけば十分です。

ただし、その知識を理解するだけでは足りません。リーディングの際、難なく知識を活用できる状態になるまでドリル練習を積み重ねましょう。

そもそも自分がノリで読んでしまっているかを判断するには、ぜひ音読をしてみてください。心の中で読む黙読では、わからない単語や文章もごまかすことができます。

自分では読めているつもりでも、声に出すと思わぬところでつっかかる。スムーズに読めない箇所は、意味も理解できていないことが多いです。

文法ドリルと音読が効果的
まずは大きな声で音読するところから始めましょう。壁に向かって、ひたすらブツブツ言える空間の確保が大事です!(経験談)

読むのが遅い

読むのが遅い原因とは

文法の教科書を横に置いて、一文一文をしっかり読むことの大切さはわかりました。でもそれをやってしまうと、時間内に解き終わりません。

読むのが遅いと悩んでいる方に質問です。

読むのが遅いとは、一体どういうことでしょうか。一文を読むスピードそのもの? それとも読み始めてから読み終わるまでにかかる全体の時間のこと??

 

一語一語にこだわりながら、文の構造を分析して正確に読むことを「精読」と言います。

一方、文章の展開を追いながら全体の大意をつかみ取ることを「速読」と言います。

乱暴な言い方をすれば、ノリで読んでいる人は速読が得意で、精読が苦手な場合が多いです。そのような方に「ちゃんと精読しようね」とアドバイスをすると、今度は初めから終わりまで、全文を精読してしまう方がいます。

それだと逆にバランスが悪すぎちゃいますね。全文を精読してるから、時間内に解き終わらない。

TOEFLやIELTSのように、時間内にレベルの高い文章を大量に読んで問題を解く場合精読と速読をうまく使い分けることが非常に大事です

全文精読しない。精読と速読のバランスが大事

 

また、精読にものすごく時間がかかるという方は、文法が内在化されていない可能性が高いです。

文法が内在化されていないとは、持っている文法知識をすぐ引き出して解釈に活用できない、状態のこと。つまり「知っていると出来るは違う」ということです。あれ? この話は先ほども出てきましたね。

“This is a pen.” くらいの簡単な英文であれば、「This が主語で、is が動詞で、is は be動詞だから意味は「~です」だから、えーと…」なんて、いちいち考えなくてもわかるはずです。

それはThis が主語で、is が be動詞で、This = pen」という文法の知識が、無意識レベルでわかるまで内在化されているから。

これは単語を理解するときも一緒です。単語の認識が自働化されていれば、脳に余計な負担をかける必要がなくなります。

逆にいちいち思い出していては、脳が疲れてしまう。疲れた脳のまま読み進めては、効率も悪く、理解の質も低いまま。読むスピードも落ちてしまいますね。

文法や単語認識の自働化についてはこちらの記事を参考にしてみてください。

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読むスピードを上げる勉強法

精読と速読のバランスが大事と言いましたが、そもそも速読の目安として、最初は1分間に100語くらい読めていれば十分です。

もちろん個人差はありますが、そんなに速くないと感じると思います。実際、英語が苦手な学生に聞いても、これくらいのスピードなら問題ないと答える人が多いです。

リスニングテストは大体150語/分程度のスピードですし、ニュースやテレビドラマのセリフと比べても随分ゆっくりです。

しかし1分間100語は、TOEFLやIELTSのように、語彙も文法も難しい素材を読む場合の話。知らない単語や文法がない素材であれば、倍の200語くらいは読めると思います。

ですから理想的には、TOEFLやIELTSでも150~200語/分のスピードで読めるようになると良いですね。そのスピードで読めていれば、5分間で750語。TOEFLの長いパッセージもクリアできるスピードです。

まずは手元にストップウォッチを用意して、自分が一分間に何単語読めているか測ってみましょう。

速読の目安は1分間に100語。最終的には150~200語を目指す

速読の目的は、あくまで大意をつかむこと。

速読が出来るようになるには、語彙を増やす、文法を内在化する基礎練習のほかに、意味のかたまり(チャンク)ごとに前から順に読む癖をつけることが大事です。

ここで「読める」というのは、1分間に100語のスピードでただ発話するという意味ではなく、1分間に100語のスピードで、その文章の意味をスムーズに理解し、読み終わった後に要約出来るという意味です。

速読の感覚をつかむためには、易しすぎると感じる英文から練習しても良いかもしれませんね。

速読の練習は易しすぎると感じる英文から始める

速読の感覚をつかんだら、速読と精読をうまく使い分ける。どうしても頭に入ってこない文章、複雑で難解だけど問題に絡んで重要な一文などは、精読していきましょう。

丁寧に後ろから訳す「返り読み」や、きれいな日本語に並び変える必要は全くないよ。

基本は多読で英文に慣れる

ちなみにTOEFLやIELTSの場合、知らない単語でつまづかないことも重要です。

TOEFLやIELTSでは、難しい動詞や専門用語がバンバン出てきます。前後の文脈から推測して意味がわかるものか、もしくは専門用語だから、日本語の訳を知らなくても問題は解けるものなのか。食らいつくか、割り切るのか、単語の見極め力も大事ですね。

最後に元も子もない話ですが、読むスピードを上げるには、やはり大量の英文を読んで慣れることが大切です。

たくさん読むことで英語独特のリズムや語順にも慣れますし、語彙の量も増えていきます。今日お伝えしたポイントを踏まえながら、読む量そのものも増やしていきましょう。

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